有料の「人材紹介」を利用して転職する建設技術者は年々大幅増:産業動向(1/2 ページ)
ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年4月分のマンスリーレポートをリリースした。今回はトピックスとして、建設業に特化した人材関連のさまざまな情報、最新の雇用関連データをまとめている。
ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年4月分のマンスリーレポートをリリースした。
有料職業紹介の新規就職申込件数は1806万件、常用就職件数は61万件
厚生労働省の「2017年度職業紹介事業報告書の集計結果」によると、有料職業紹介事業による新規求職申込件数は14年度1561万6000人、15年度1323万5000人、16年度1299万3000人と減少傾向が続いたが、17年度は大幅な増加に転じて1806万5000件(前年比39.0%増)となった(図表1)。
次に常用就職件数を見ると、14年度の51万8328件から年々増加を続け、17年度には61万3768件(2014年度比18.4%増)となり、有料職業紹介事業を利用して転職をする人は確実に増加していることが分かる。
17年度の建設技術者の新規求職申込件数は9万件、常用就職件数は1万件を超えた。また、有料職業紹介事業における建設技術者(建築・土木・測量技術者)の常用就職件数と新規求職申込件数の推移では、新規求職申込件数は14年度の6万4105件から増加を続け、17年度には9万5976件(2014年度比49.7%増)となり、有料の職業紹介を利用して転職を希望する建設技術者は大幅に増えている。
常用就職件数についても、2016年度9228件(前年比75.2%増)、2017年度1万857件(同17.7%増)と直近2年間で大幅に増加しており、建設技術者の転職チャネルとして、有料職業紹介の重要性が高まっていると考えられる。
雇用関連の月次データでは、2019年2月の建設業就業者数は496万人(前年同月比99.8%)となり、3カ月連続で前年同月を下回った。公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は7万2460人(前年同月比105.7%)と、5カ月連続で前年同月を上回った。6万4114人(前年同月比100.3%)と、2018年9月に前年同月割れとなったものの、以降、依然として求人数は増加傾向にある。
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