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「次に来るのは“大脳積んだドローン”」UAV開発の先駆者・野波健蔵氏の講演から探る第5回国際ドローン展(3/4 ページ)

日本ドローンコンソーシアム(JDC)の野波健蔵会長(千葉大学名誉教授)は、「第5回国際ドローン展」で特別講演を行った。野波会長は、1998年から完全自律型ドローンのマルチコプター(UAV)開発に携わり、大学発ベンチャー自律制御システム研究所(ACSL)を立ち上げるなど、国内におけるドローン界の第一人者。これからのドローンには何が必要か、また、土木・建築領域で活用が拡大していくにはどんなことが壁になるのかを野波会長の講演から読み解く。

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橋梁、ダム、プラント設備のドローン点検はあと一歩で実用化へ

 点検・維持管理の分野では、いち早く事業化したソーラーパネルをはじめ、下水道、風力発電が事業化フェーズにある。橋梁(きょうりょう)、ダム(水中・壁面)、屋根、プラント設備などは実用化の一歩前にまで差し掛かっている。

 一方で船舶、送電線・鉄塔、トンネル、ビル壁面は、まだ開発途上にある。また、災害時における物資搬送の分野では、離島・山間部への搬送が事業化フェーズに入ったが、地方都市、大都市では開発/実証のフェーズ。


点検・維持管理分野の社会実装の状況

災害対応時の物資搬送での社会実装の状況

 国内外の最近の事例を紹介した野波氏は、「DIDの飛行が重要テーマとして挙げられている今、落ちても安全なドローン、落ちないドローンへの研究開発に焦点が移りつつある」と見る。「そうした動向の1つのキーとなるのは『鳥のようにドローンが飛ぶ』ということ。これまでの“小脳”で飛ぶドローンではなく、“大脳”を積んだドローンへと変貌(へんぼう)させなければならない」と提言。


ドローンの自律クラスと落ちないドローン

ドローンの運動機能と生物飛行の概念

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