資機材のデジタル在庫管理と位置情報や稼働状況をリアルタイムで“見える化”、鹿島建設:現場管理(1/2 ページ)
鹿島建設は、既存の識別タグを利用してあらゆる資機材の現場への出入りを把握する在庫管理システム「KENLOGI(ケンロジ)」と、資機材の現場内での位置情報や稼働状況をリアルタイムに確認する「K-Field(ケイ・フィールド)」を開発した。
鹿島建設は、資機材の現場への出入りをチェックする在庫管理システム「KENLOGI(ケンロジ)」と、資機材の現場内での位置情報や稼働状況をリアルタイムに監視する「K-Field(ケイ・フィールド)」を開発した。既に施工ロボットなど多数の実証実験を進めている「(仮称)鹿島伏見ビル工事現場」に適用し、有効性の確認を行っているという。
資機材情報をデジタル化し、位置情報や稼働状況の見える化で生産性の向上を図る
KENLOGIとK-Fieldを併せて活用することで、建築現場にある高所作業車やフォークリフト、脚立などさまざまな資機材の在庫管理を人の手によるものからデジタル化することで効率化させ、さらに位置情報や稼働状況をマップ上でリアルタイムに“見える化”することで、飛躍的な生産性の向上につなげる。
KENLOGIはユニフィニティーと共同開発したシステムで、開発プラットフォームには、通信環境の未整備や多くの関係者がデータにアクセスするという建設現場特有のソフト開発の障壁をクリアするUnifinity Platformを採用。一度開発したアプリの改修が容易なことやOSバージョンアップの影響による改修が必要ないというメリットがある。
建設現場作業支援システムKENLOGIは、建機のレンタル・リース会社で運用している2次元コードやRFIDなどの識別タグを、鹿島建設の資機材リストとひも付けることで、会社ごとに異なる既存タグをそのままデジタル管理に利用することができる。
現場での資機材の管理担当者は、PCやタブレット端末などのスマートデバイスからKENLOGIを起動。資機材の在庫管理だけでなく、高所作業車の貸し出し管理、受発注、揚重申請、法令点検の履歴登録なども行え、従来の紙による台帳管理に比べて、資機材の運用効率が格段にアップする。
例えば、受発注の機能では、複数のレンタル・リース会社への見積り依頼から発注までをシステム化している。納品データフォーマットも取り込め、レンタル・リース会社側の業務負担も軽減される。資機材管理の機能とも連動しているため、搬入から返却までの各ステータスで管理することも可能だ。
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