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屋上に設置するだけ、中低層ビルにも範囲を広げた鹿島の制振装置「D3SKY-c」耐震・制震・免震(2/2 ページ)

鹿島建設は、超高層ビル向けの超大型制震装置「D3SKY(ディースカイ)」を改良して、新たに中低層ビルを対象にコンパクトで低コストの「D3SKY-c」を開発した。既に、宗家源吉兆庵の9階建て銀座新本店や芝浦グループの10階建て銀座ビルといった中層建築の新築工事での適用が決まっている。

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設計想定を超える大地震の揺れにも対応

 D3SKY-cの制震の仕組みは、建物重量の2〜3%の錘1台で、2方向の揺れを制御する。風揺れから大地震まで、さまざまな種類の揺れを効果的に低減。専用開発の高機能オイルダンパーにより、設計想定を超える地震に対しても、安全に制御する。


10階建て建物に対する効果の例 出典:鹿島建設

 装置のサイズは、屋上床面積の1/4〜1/3程度を占めるのみで省スペースで済む。コンクリート製の錘は、設備架台としても利用できるため、設備計画と整合を図ることも容易だ。

 屋上に設置すれば、建物内部への影響がなく、既存建物の制震リニューアルにも極めて有効。電気などを使わないパッシブ型制震装置で、屋外使用(全天候型)に対応し、メンテナンスも目視点検で完了する。


屋上機械室階への設置例 出典:鹿島建設

 D3SKY-cは、現在施工を進めている宗家源吉兆庵の銀座新本店新築工事(9階建て、延べ765m2)、(仮称)芝浦グループ銀座ビル新築工事(10階建て、延べ2578m2)での採用が決定。「その他にも、複数の案件での適用を検討中」としている。

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