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建設技術者が転職先企業を決める時に重視する条件、独自アンケートから探る(2)建設業の人材動向レポート(2)(2/3 ページ)

本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向をレポートする。まず「建設技術者の仕事への満足度と転職意識に関するアンケート調査」の結果について3回にわたり詳しく紹介する。建設技術者にフォーカスした調査は非常に少なく、本調査の結果が、建設技術者の転職に関する実態を的確に把握して、その採用・定着に向けた戦略を考えるうえで少しでもお役に立てれば幸いである。

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■年齢層が高くなるほど「経験、スキル、保有資格が生かせる」を重視

 「今までの経験、スキル、保有している資格が生かせる」についての年齢層別の回答結果を見ると、「非常に重視する」と回答した人の比率は20歳代が29.4%、30歳代34.5%、40歳代43.5%、50歳代48.6%となっており(図表4)、年齢層が高くなるほど「今までの経験、スキル、保有している資格が生かせる」を重視する傾向が高まる。


【図表4 「今までの経験、スキル、保有している資格が生かせる」についての年齢層別の回答結果】

 年齢層別の傾向を詳細に見ると次のようになる。

■20歳代は「給与が高い」「休日が多い」を非常に重視する傾向が高い

 20歳代で「非常に重視している」と答えた人の比率が最も高いのは、「給与が高い」「休日が多い」「会社の雰囲気・人間関係が良い」「勤務地が自分の希望に合っている」(いずれも47.1%)であった(図表5)。

 この中で、「給与が高い」と「休日が多い」を「非常に重視している」と答えた人の比率は、全ての年齢層の中で20歳代が最も高くなっており、20歳代では、給与の高さと休日の多さを非常に重視する傾向が特に高いといえる。

 一方、「非常に重視している」と答えた人の比率が最も低いのは「研修・教育体制が充実している」(11.8%)、「残業が少ない」(17.6%)となった。


【図表5 転職先企業を決める際に重視する条件(20歳代)】

■30歳代は「スキル向上」「やりがい」「経営の安定」「将来性」を重視

 30歳代で「非常に重視している」と答えた人の比率が高いのは、「会社の雰囲気・人間関係が良い」(48.3%)、「勤務地が自分の希望に合っている」(46.6%)、「建設技術者としてのスキルを向上させることができる」(46.6%)、「やりがいのある仕事ができる」「会社の経営が安定している」「会社の将来性が高い」(いずれも44.8%)となっており、働きやすい環境や仕事内容を非常に重視する人が多く、給与や休日を非常に重視する20歳代との違いが鮮明になっている(図表6)。

 一方、「非常に重視している」と答えた人の比率が最も低いのは、「研修・教育体制が充実している」(24.1%)、「残業が少ない」(22.4%)となった。


【図表6 転職先企業を決める際に重視する条件(30歳代)】

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