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完全自律で石こうボード施工を行う“ヒト型ロボット”、37の関節軸数とAIを搭載建築×ロボット(3/3 ページ)

産業技術総合研究所(産総研)は、建築現場で重労働を担うヒト型のロボット試作機「HRP-5P」を開発した。人間に近い動きを再現するため、多数の関節とロボット知能を搭載し、人の手を借りずにロボットだけで、石こうボードを運び、住宅内壁にビス打ちを行う。実用化は民間企業との連携も視野に入れ、数年以内を目指す。

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内装工事は数年以内に実用化レベルまで目指す


前屈(上)、前後開脚(下) 提供:産総研

 産総研では、HRP-5Pの活用の場(応用先)について、「建築現場や航空機・船舶などの大型構造物の組み立てなどを考えており、そうした企業と連携したいと考えている。応用先によって必要な作業工程は異なり、建築現場でも内装工事や外装工事があり、内装工事だけでも内壁、天井など多岐にわたるため、民間企業との連携の中で、実用化のスケジュールは決まる。ただ、内装工事に関しては、数年以内に実用化レベルまで技術を高めたい」とコメント。

 実用化までには、「安定して、安心安全に運用するために、ロボットの量産、メインテナンス体制、ロボットの安全性、ロボットの転倒対策などが課題」としている。

 今後は、HRP-5Pを人間型ロボットの実用化を目指した研究開発プラットフォームとして、産学連携による活用を促進する。プラットフォーム上では、ロボット知能の研究を進め、ビル・住宅、航空機や船舶などの大型構造物の組み立て現場で、さまざまな作業の自律的代替を目標にする。これにより作業員の不足を補うとともに、人間を重労働作業から解放し、より付加価値の高い作業に注力することを支援していく。

【産総研公式】HRP-5Pによる石こうボード壁面施工
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