サービス付き高齢者向け住宅の販売センターにVRシステム導入、入居検討者に仮想空間で住まい提案:建設×VR/AR/MR(2/2 ページ)
兵庫県西宮市で建設が予定されている国内最大規模のサービス付き高齢者向け住宅「エレガーノ西宮」の販売センターに、福井コンピュータアーキテクトが開発した高性能VRシステムが導入された。販売センターには、サービス付き高齢者向け住宅では全国初となるVR体験スペースを常設し、入居検討者やその家族にVRを活用して住まい提案の支援を行っていく。
Ver.2にバージョンアップし、実在の建材を使った仕様決めが可能に
福井コンピュータアーキテクトが開発したARCHITREND VRは2017年7月、Ver.2にバージョンアップし、よりリアルで自由な仮想体験が可能になった。
Ver.2の主な機能としては、仕様決めで福井コンピュータドットコムのWebサービス「3Dカタログ.com」との連携で、サッシ、ドア、外壁、クロスなどの建材、システムキッチン、ユニットバスなどの住設機器も、実際のメーカー建材を使った入れ替えシミュレーションに対応した。
従来の仮想空間内で自由に歩いたり座ったりだけでなく、自らの目線・動きに連動したアクションも可能。図面では分かりにくい、ドアの開き勝手や干渉チェックをはじめ、調光イメージからシーリング照明の位置やダウンライトの取り付け数の検討、外観・内観の時間帯ごとの採光イメージなどが確認でき、実生活での使い勝手をイメージした仮想体験が実現した。
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、HTCとValveCorporationが共同開発した「HTC Vive」を使用。簡易的なスマートフォン装着型とは異なり、最大3×4m(メートル)のスペースを自由に動き回ることが可能で、フル3Dのヴァーチャル空間を見回すだけでなく、手をかざしたり、空間内に入り込むような圧倒的な没入感をもたらす。
ARCHITREND VRは、2016年7月の発売からこれまで建築業を中心に、約240本の導入実績があるという。3D建築CADシステム「ARCHITREND ZERO(アーキトレンドゼロ)」と連携しているため、ZEROで作成した物件データは「VRデータ作成コマンド」により瞬時にVRデータへと変換される。VRデータ作成が手軽に行える強みで、今後も最先端の住宅提案としての活用を提案していく。
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