ニュース
隈研吾建築都市設計事務所、HPの3Dプリンタでファブリックのオブジェ製作(2/2 ページ)
DMM.makeは、日本HP初の3Dプリンタ「HP Jet Fusion 3D」のサポートサービスを開始する。2018年4月25日に行われたビジネスユーザー向け説明会では、3Dプリンタの可能性を示唆する講演もあり、隈研吾建築都市設計事務所でのオブジェのパーツ製作が事例として紹介された。
複雑な形状でも造形できる強みで、人の動作と時間を形に――。
後藤映則氏は、自身が考案した3Dプリントを使った映像作品「toki-」シリーズを説明した。人間の歩行動作の輪郭を2次元化し、この輪郭をCGでドーナツ型に連続させ、メッシュ状の形にして、DMM.makeの協力のもと3Dプリンタで出力。立体的な出力物は、回転させてプロジェクターで光を当てると、人の歩く姿が浮かび上がる仕組み。
ほかに、同様の作法で、バレエダンサーの動きのモーフィング、博物館の土偶を3Dスキャンして体内に赤子を映し出した作品、数字に時間を与えて動かした美術館での展示品などを披露した。
後藤氏は「3Dスキャンでは、スポーツ選手の動きも取り込めるので、間近に迫る東京五輪に合わせて、アスリートをテーマにした特大サイズの製作に取り組んでみたい。ぜひスポンサーになって頂ける方を募集している」と次の展開を語った。
会場では、「HP Jet Fusion 3D」による造形物が多数展示され、ドローンや製造業での部品製造にも利用できることを提案した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 空からビルを3D化、三井不動産が日本展開を模索するドローンサービスとは
自律飛行するドローンで建物を撮影して、短時間で3Dモデル化――。三井不動産が出資し、日本でのサービス展開を模索しているというイスラエルのドローベンチャー企業とは? - いまさら聞けないVRの基礎ーー2D/3Dとの関係性
建築土木分野での活用が広がっているVR(バーチャルリアリティ)技術。一方、そもそものVRのやHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の仕組み、これらを活用してくいく上での注意点などについては、意外と知られていないのではないだろうか。本稿ではこうしたVRの基礎的な部分について解説する。 - 3Dプリンタで橋をつくる、大林組が実証に成功
大林組は産業用ロボットを活用した、3Dプリンタを開発。特殊なモルタル材料をで中空構造のブロックを製造し、さらにそれを利用してアーチ状のブリッジの製作に成功した。