多忙なビル管理者は、中央監視室を“持ち運ぶ”:FM(1/2 ページ)
ジョンソンコントロールズは、ビルオートメーションシステム「Metasys」シリーズの新バージョンの販売を開始した。ユーザーインタフェースの改善と、セキュリティを強化したのが特徴だ。さらに、PCだけでなく、スマートフォンやタブレット端末からでも、中央監視室と同様の作業を行えるようにするなど、作業者の利便性を高める改善を多数加えた。
ジョンソンコントロールズは、ビルオートメーションシステム(BAS)「Metasys」シリーズの新製品「Metasys BAS G3-R9.0」(以下、G3-R9.0)の国内販売を開始した。ユーザーインタフェースの改善とセキュリティを強化したのが特徴で、価格は税別250万円から。出荷開始は2018年1月を予定している。
Metasysは、最大10万点までの管理が可能なWebベースのビル管理・中央監視システム。サブシステム間のIPからフィールドデバイス間のMS/TPまで、一貫してオープンプロトコルの「BACnet」を採用しているのが特徴で、これまでにグローバルで10万件の導入実績があるという。
Metasysの最新バージョンであるG3-R9.0の特徴は大きく3つある。1つ目がユーザーインタフェース(UI)の大幅な刷新だ。中央監視システムの操作画面のデザインや機能を見直し、説明書などを確認することなく直感的に利用できるUIを目指したという。ビル管理者の高齢化や人材不足が課題となる中、未経験者でも直感的に操作できるようすることで、生産性の向上をサポートする狙いだ。
例えば警報確認画面では、該当エリア内において類似の警報が過去にどれくらいの異常が起きているのか、関連機器に警報は出ていないか、他のフロアで同様の問題が起きていないかなどをまとめて確認できるようにしている。同じ系統内で問題が発生しているポイントを自動でリスト化する機能も搭載した。従来の警報履歴を時系列で一覧表示するだけだった画面と比較して、原因の特定にかかる時間を短縮できるという。
専門知識が必要な空調機器の運転スケジュール管理も行いやすくした。複数のエリアの空調機器を一覧表示し、稼働させる時間帯を視覚的に把握できるようにしている。該当する空調機器を選択し、時刻をセットするだけで運転時間の一括変更も行える。複数のテナントからの異なる要望にも、柔軟に対応できるという。
この他、システム構成のグラフィック画面などのデザインも改良し、直感的に把握しやすくした。また、オプションとして設備の3Dグラフィック表示にも対応する。
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