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コンクリ表面の品質、タブレットでピタリと分かる:情報化施工(4/5 ページ)
日本国土開発と科学情報システムズは「コンクリート表層品質評価システム」を開発した。表面気泡の状況を自動的に判定して施工品質の改善につなげる。ディープラーニング技術を用いることで、従来の画像処理では到達できなかった精度に達した。
画像解析ではうまくいかない
今回の成果は、2年前に技術開発を始めた際とはかなり違う内容に仕上がったのだという。
開発当初から用いていた手法は、複数の画像解析技術を組み合わせるというもの。撮影した画像を白黒の2色で表した画像に変換する二値化処理をまず用いる。次に輪郭検出を施して気泡の位置や寸法を検出。フィルター処理で極端に小さな気泡を除去後、輪郭面積順に並べ替えた。その後、面積に基づいて点数を付けた。
「二値化の際にどの程度までを白(気泡)と判定するかなど、しきい値を変えて色々試してみた。しかし、気泡を正確に検出することができなかった。写真撮影時の光の具合や色むらにも影響されてしまい、スコアが安定しなかった(図7)」(佐野氏)。
気泡が大きく、3次元的な形状を採る場合にも目視と比較して気泡のサイズを正確に把握することができなかった(図8)。
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