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コンクリ表面の品質、タブレットでピタリと分かる:情報化施工(2/5 ページ)
日本国土開発と科学情報システムズは「コンクリート表層品質評価システム」を開発した。表面気泡の状況を自動的に判定して施工品質の改善につなげる。ディープラーニング技術を用いることで、従来の画像処理では到達できなかった精度に達した。
検査ではなく目視で定量評価する
東北地方整備局の手法には特徴がある。検査ではなく、目視で定量評価したことだ。橋梁やトンネル工事の際、出来栄えを「表層目視評価シート」に記入、PDCAサイクルを用いて次の施工を改善する。
当初は東北地方整備局の手法を参考にして、データ記録にのみコンピュータ処理を導入した(図3)。
次に、日本国土開発と科学情報システムズが協力し、「目視で定量評価」という部分を改善した。
目視評価の課題は2つある。1つは技術者の経験や知識によって評価が主観的になること。もう1つは周囲の風景や感情によって視覚自体が影響を受けるため、評価のばらつきが大きくなることだ。
今回発表した品質評価システムではディープラーニング技術を用い、目視ではなく、「撮影画像で定量評価」できるように発展させた形だ(図4)。
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