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「完全なビルマネジメントを提供」、シュナイダーとパナソニックが戦略提携省エネビル(2/2 ページ)

パナソニックと仏シュナイダーエレクトリックが、日本を除くグローバル地域におけるHVAC(Heating、Ventilation、and Air Conditioning)設備とビルマネジメントに関し、戦略的提携を行うと発表した。両社の持つ製品・技術を組み合わせ、ビルマネジメント市場での競争力を高める狙いだ。

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競争が加熱するビル空調市場

 パナソニックの空調(エアコン)事業の2015年度売り上げは4654億円。同社はこれを2018年度に6500億円〜7000億円近くまで引き上げる方針だ。同社の場合、国内市場などで高いシェアを誇るルームエアコンが売り上げ全体の4分の3を占めており、今後売り上げを伸ばすためにも業務用(大型空調)の強化が大きな課題となっている。またグローバルで通用する空調事業体の実現も目指しており、今回の提携はその一環とみられる。

 パナソニックの見通しでは、グローバルの空調機器の市場規模は2014年度の10兆6000億円から2018年度には13兆5000億円へ拡大が予想される。特にビル空調に関しては高い伸びが見込まれており、この成長市場を巡って日系の大手メーカーが欧米のビルオートメーションの大手企業との合弁、提携の動きが相次いでいる。

2014年10月には東芝が米国のビルソリューションや産業システムを手掛ける大手メーカーであるユナイテッドテクノロジーズ社と業務用空調事業における戦略的提携について合意した。これにより東芝とUTC傘下のキヤリア社が出資する空調メーカーの東芝キヤリア(TCC)は業務用空調システムを中心に提携後10年間で、年間売上高を倍増することを目指している。また、2015年10月には日立製作所および日立アプライアンスが、ジョンソンコントロールズとの合弁会社であるジョンソンコントロールズ日立空調を設立し業務を開始している。ジョンソンコントロールズはビルのエネルギー効率や運用効率を最適化する製品を開発する米国の大手企業だ。

これらの合弁・提携の動きの背景には新技術との連携による新しい分野への進出とともに海外の各地域市場での販売力強化などの狙いがある。

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