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ドローンでレーザー測量、鹿島建設が実戦投入:情報化施工(1/2 ページ)
さまざまな測量シーンでの活用が進み始めているドローン。鹿島建設は大分県のダム建設現場でドローンを用いたレーザー測量を実施し、良好な測量結果を得たと発表した。これまでの写真測量より高精度なデータを得られたとしており、より高度な使用方法も探っていく。
鹿島建設は2016年5月、測量機器とソフトウェアを提供するニコン・トリンブル(東京都大田区)、3次元計測などを手掛けるルーチェサーチ(広島市)と共同で、大分川ダム建設工事(大分市)においてドローンによるレーザー測量を行い、高密度・高精度な測量結果を確認したと発表した(図1)。ドローンによる写真測量はダム工事や造成工事で実績があるが、レーザー測量の実用化は日本で初めてになるという。
従来は光波測量器やGNSS測量器による測量が一般的だったが、最近は、高精度に測量が可能で3次元図面を出力でき3次元レーザー測量が普及してきた。また簡易に扱えるドローンを用いた写真測量の事例も増えている。
鹿島建設でもこうした写真測量の手法を大型造成工事などに適用している。大分川ダム建設工事においても、ダム堤体盛立・原石山工事の土量管理などにドローン写真測量を行っている。しかしこの方法では高低差のある複雑な地形や、樹木伐採前の湛水予定池内の地形では精度の高い測量データを得ることが難しく、課題となっていた。
鹿島建設ではこれらを解決するため、ドローンによるレーザー測量に着目し、3社共同で技術開発を進めた。このほど試験フライトを終えて大分川ダム堤体で計測を実施し、高密度・高精度のデータを得ることに成功した(図2)。
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