書類確認をAIが自動化! 「建設サイト・シリーズ」の新機能と現場データ主軸のDX戦略:MCD3「ユーザーミーティング2025」レポート(1/3 ページ)
MCD3は「ユーザーミーティング2025」を開催し、「建設サイト・シリーズ」の最新動向を発表した。労務安全書類を自動確認するAI機能や、ワークサイトの大規模アップデート、CCUSとのデータ連携など、現場の業務負荷を劇的に削減するデータドリブンの新戦略を明らかにした。
MCD3(エムシーディースリー)は、「ユーザーミーティング2025」を2025年12月に東京都港区の品川ザ・グランドホールで開催した。「建設サイト・シリーズ」のユーザーに向け、執行役員 建設クラウド事業本部 本部長の中川貴雄氏が最新機能と今後の事業方針を説明した。
元請会社と協力会社の技能者をつなぐ、新たな価値創造を目指して
建設サイト・シリーズは、元請会社と協力会社の担当者間で労務安全書類の処理を効率化する「グリーンサイト」と、元請会社と協力会社の職長間の連絡/調整や日報作成などを対象とした「ワークサイト」の2つのサービスで構成される。
グリーンサイトについて中川氏は、「労務安全書類を作る段階で、業務効率化に寄与してきた自負がある」としながらも、書類に関しては「まだ多大な工数が残っている。特に、元請会社の書類チェックの負担削減をどう実現するかが大きなテーマだ」と語った。
ワークサイトに関しては「利用する現場数は伸びているが、協力会社の職長に使ってもらえないケースもある。そこをどう打破するかを念頭に、課題解決に向き合っている」と現状の認識を示した。
「グリーンサイト」に、AIの書類チェック機能を追加
こうした課題に対し、グリーンサイトに再下請負通知書の入力サポート機能の追加と、施工体系図のデジタルサイネージ表示で「表形式」への対応を実施した。
再下請負通知書の入力サポート機能は、従来ミスが多かった操作の改善策として、グリーンサイト側にチェックの仕組みを設け、入力ミスそのものを未然に防ぐ。再下請負通知書の作成時には、請負金額の選択によって主任技術者の専任/非専任が自動判別される。
デジタルサイネージの新機能は、元請会社がグリーンサイトの施工体系図(樹形図形式)を見やすい形で掲示する機能だ。施工体系図は、施工体制台帳に基づいて元請会社や協力会社の施工分担関係が一目で分かるようにした図を指す。一定条件を満たす建設工事で、施工体系図の作成と掲示は法令で定められた必須業務となっている。
元々MCD3は2023年4月に、施工体系図(樹形図形式)をデジタルサイネージで表示する機能をグリーンサイトに搭載した。その後、国土交通省が2024年8月に、樹形図形式に加えて、表形式の施工体系図を作成例として公開したことに伴い、現場からも要望が寄せられ、表形式の表示にも対応することとなった。
表形式では、1次、2次、3次と連なる協力会社名や各工事内容、担当者名などを分かりやすく一覧で示し、全体像を瞬時に把握できる。樹形図形式に比べ、表示にかかる時間が短縮される。そのため、デジタルサイネージの表示ローテーションに余裕が生まれ、安全喚起や天気予報など他のコンテンツとの併用もしやすくなる。
専用のQRコードを掲示しておけば、作業員は自身のスマートフォンやタブレットからいつでも施工体系図を閲覧可能で、24時間365日常に最新情報へのアクセスが可能だ。
ユーザーミーティングで予告したアップデートのうち、AIで書類確認業務を削減する新機能「グリーンサイトAIチェック(仮称)」は2026年3月に正式リリースし、2026年4月から大成建設で先行利用している。
グリーンサイトAIチェックは、協力会社から提出された書類の記載誤りや添付書類の不備などをAIが自動で確認する。不備がある際は、自動で是正依頼メールを送付して修正を促す。導入効果として、元請会社の書類確認業務に要していた業務時間の最大85%削減を見込む。
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