「建築業で組織でのAI活用は1割未満、個人利用が9割」建築AI経営研究会が実態調査:調査レポート
LIFEFUNDが運営する建築AI経営研究会は、「建築AI経営実態調査2026」を公表した。レポートによると、AI活用を全社展開している企業は1割未満にとどまり、9割を占めた個人利用に比べ、会社組織としてAIを使いこなせていない現状が浮き彫りとなった。
LIFEFUNDが運営する建築AI経営研究会は、「建築AI経営実態調査2026」をは2026年4月に公表した。調査はオンラインアンケート方式で2026年3月30日に実施し、工務店やリフォーム、内装/設備工事などの経営者53人が回答した。
個人利用は9割、組織活用は1割、AIは"個人技"のまま
AI活用レベルでは、経営者個人としてChatGPTを使っている人が88.7%、Geminiは79.2%だった。
自社でのAI活用レベルでは、「個人的に使っているが、会社としての方針も把握もない(Level 1)」が56.6%で最多となった。「特定部署のみで全社には広がっていない(Level 2)」を含めると、90.6%が全社展開に至っていない結果となった。
AI活用の最大の壁は、技術ではなく“経営判断”
AI活用の障壁では、「自社にとっての優先順位が見えない/何から始めるかが見えない」と回答した企業が51%と最多。「AI人材がいない」「セキュリティが怖い」「投資対効果が説明できない」といった技術や運用面の課題はいずれも1割未満にとどまり、経営判断の不明確さが最大のボトルネックとなっている。
効果測定の面で。AI活用の成果を定量的に把握できている企業は少なく、「効果がまだ把握できていない」「感覚で判断している」は、合計で81%超を占めた。業務指標で把握できている企業は15.1%、売上や利益など経営指標で把握できている企業は3.8%しかいない。AIが“なんとなく便利”の段階で止まり、経営インパクトとして測定/再投資判断できる水準にある企業は1割未満にあるのが現状のようだ。
AIの位置付けについては、「武器になると確信しているが、使いこなせていない」との回答が56.6%で最多となった。「既に業績を変えている武器」とする企業は9.4%で、ポテンシャル認識と実行の間に大きなギャップがあることがうかがえる。
「AIを経営に生かすために今一番必要なもの」としては、「自社に合った成功事例/ロードマップ」の45%、「AIを学べる実践的な場(自分/社員)」の24.5%などが挙がった。
また、「同業他社のAI活用状況について、どう感じているか」に関しては、「他社の状況がまったく見えない」「他社が進んでいて危機感がある」と答えた企業が合計52.8%に達した。
建築AI経営研究会は今回の調査結果を受けて、AI活用の停滞が技術ではなく経営判断と導入設計に起因しており、すぐに動き出せる課題だとしている。
<「建築AI経営実態調査2026〜経営者から見た「AI戦略化」の実態〜」の調査概要>
調査期間:2026年3月30日
調査方法:調査方法Webアンケート方式
調査主体:建築AI経営研究会(運営:LIFEFUND)
調査対象:建築・建設業の経営者有効回答数53社
対象業種:工務店(52.8%)、リフォーム(17.0%)、その他(設計事務所、内装工事、設備工事、不動産他、計7業種)
従業員規模:2〜9人(45.3%)、10〜29人(37.7%)、30〜99人(9.4%)、個人事業主(7.5%)
設問数:20問
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