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パナソニック、照明「MODIFY」の品ぞろえを拡充 深澤直人氏と追及した“原形を変えずに進化”する設計思想製品動向(1/2 ページ)

パナソニックは照明シリーズ「MODIFY」のラインアップを拡充する。デザイナーの深澤直人氏の監修のもと、新たなつやの質感や色を追加。多様化する空間設計やウェルビーイング志向に対応し、照明の選択肢を拡張した。2026年4月10日には深澤直人氏と、パナソニックのプロダクトデザイナー吉川豪氏によるMODIFYの設計思想を語らうトークセッションを開催した。

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 パナソニック エレクトリックワークス(旧パナソニック エレクトリックワークス社)は2026年4月9〜11日、東京都港区南青山でインテリア照明シリーズ「MODIFY(モディファイ)」のエキシビション「MODIFY In Lights」を開催した。2026年4月10日にはメディア向け内覧会を開催し、2009年のMODIFY誕生以来プロダクトデザインを監修するデザイナーの深澤直人氏と、開発当初からプロジェクトに携わるパナソニックのプロダクトデザイナー吉川豪氏が登壇し、トークセッションを行った。


MODIFYの下に立つパナソニック エレクトリックワークス プロダクトデザイナー吉川豪氏(左)、デザイナー 深澤直人氏(中央) 写真は全て筆者撮影

 MODIFYは、照明の原形ともいえる「真球」「半球」「円錐(すい)台」の3つの形状を継承したシリーズ。発売から17年にわたって住宅や商業施設など幅広い空間で使われてきた。

 近年はウェルビーイングを重視した空間設計の広がりやインテリアの多様化が進んでおり、変化に対応するためラインアップを拡充。新たな光源やつやの質感、色を加え、2026年6月21日に128品番を追加し、標準品のみで合計186品番となった。

照明の原形「真球」「半球」「円錐台」を最新技術で進化


吉川氏

 吉川氏はトークセッションで「モディファイとは改良や修正を意味する。ユーザーが慣れ親しんだ照明の形を継承しながら、技術の進化に合わせてモディファイを重ねていくことが基本コンセプトだ」と解説。「デザインのポイントは、余計なものがないこと、質感が高いこと、まぶしくないこと、その結果として安心できること。シンプルな形の中に、パナソニックの技術を凝縮している。光源は当初の蛍光灯を使用していたが、外観デザインを変えることなくエンジン(光源)だけを最新LEDに乗せ換えてきた」とMODIFYの歴史を語った。


深澤氏

 深澤氏は開発の出発点について、照明の普及に伴い空間が明るくなりすぎてしまったことへの危惧があったと語る。照明がインフラとして普及した一方で、空間全体を包み込むような柔らかなアンビエントライト(環境光)は減少していた。明るければよいという考えを見直す必要があると感じていたという。「球体や半球といった形状は、形状としては完成されているのに光源や内部構造の技術が追い付いていなかった。新しいデザインを模索するのではなく最新技術によってモディファイすることが重要だと考えた」と深澤氏は当時を振り返る。

 例えば従来の「真球」の照明では、内部に光源を収める構造上、上部のキャップ部分が光らず、完全な球体として見せることが難しかった。パナソニックの設計陣が試行錯誤を重ねた末、内部に透明パーツを採用し、LEDの光を器具全体に均一に行き渡らせることで、灯具全体が光るように工夫した。パーツの凹凸や隙間を減らし、外観上は継ぎ目を感じさせない完全な球体に近い外観を実現した。


「真球」の製品イメージと使用イメージ 出典:パナソニック エレクトリックワークスプレスリリース

 また、従来の半球と円錐台の照明では、見上げた際に、光ではなく光源そのものが視界に入るという課題があった。これに対し、器具の下面にディフューザー(乳白パネル)を配置し、光源を直接見せずに光だけを取り出す構造とした。まぶしさを抑えながら、空間全体を包み込む柔らかな光を実現している。深澤氏は意匠と構造の両立について「例えるなら、砂浜に自分の足跡を残さずに写真を撮るような難しさだった」と表現した。


「半球」の製品イメージと使用イメージ 出典:パナソニック エレクトリックワークスプレスリリース

「円錐台」の製品イメージと使用イメージ 出典:パナソニック エレクトリックワークスプレスリリース

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