竹中工務店と独ネメチェクグループが包括連携、データ基盤強化とAI活用推進:産業動向
竹中工務店と独ネメチェクグループは包括連携覚書を締結した。竹中工務店の「建設デジタルプラットフォーム」のデータ基盤強化とAIを活用したソリューション開発を共同で進める。
竹中工務店は2025年11月6日、独ミュンヘンに本社を置くネメチェクグループと包括連携に関する覚書を締結し、竹中工務店が推進する「建設デジタルプラットフォーム」のデータ基盤強化とAI活用を推進すると発表した。
今回の連携により、両社は建築プロジェクトの計画、設計、施工、運用の各段階でAIを活用したソリューションの開発/実装を進め、意思決定の迅速化や検討時間の削減、顧客への選択肢の多様化を目指す。データ基盤の強化と併せて、プロジェクト全体の品質と生産性の向上を図る。
建築プロジェクトの実務ノウハウと先進デジタル技術を融合
竹中工務店は2021年12月に建設デジタルプラットフォーム構想を発表。DX加速に向けて、営業から維持管理に至る建設プロセス全体と人事/経理など事業に関する全データを一元的に蓄積し、AIなどで高度に利活用するための基盤整備に取り組んできた。ネメチェクグループは、建設業界向けにBIMやCAD、プロジェクト管理ソフトなどを提供するグローバル企業だ。
今回の連携では、竹中工務店が培ってきた計画から運用までの一貫した実務ノウハウと、ネメチェクグループの先進的なデジタル技術を融合。定期的な知識共有セッションやワークショップ開催などを通じてベストプラクティスを共有する他、AI/クラウド型デジタルプラットフォームの共同開発、革新的ソリューションの特定/優先順位付け/実行を推進する。さらに建設業界に特化したAIユースケースの開発、ソリューションの検証と改善にも取り組む。
ネメチェクグループは、AIやBIM技術に関する最新の知見や動向、先進的なワークフローや製品プロトタイプを提供。竹中工務店は建築プロジェクトの実務ワークフローと実用的なフィードバックの提供を担う。
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