検索
ニュース

ペットボトルの液体をかき氷に、土木現場で採用 残暑を乗り切るアクティオの”熱中症対策”製品群熱中症対策の義務化(3/4 ページ)

気象庁の3カ月予報で、2025年9〜10月の平均気温は全国的に「高い」と予想されており、厳しい残暑は9月も続きそうだ。しかし、2025年6月には熱中症対策が義務化されたことで、屋外が主な仕事場となる建設業では対応が必須となった。そうした例年とは異なる変化の中、総合レンタル会社のアクティオは「近場/近辺を冷やす」「広範囲を冷やす」「体内から冷やす」「現場環境を管理する」のアプローチで、現場視点での暑さ対策を提案する。

Share
Tweet
LINE
Hatena

広範囲を冷やす、移動式のエアコンやクーラー

 広範囲を対象にした移動式エアコン「クールキャノンエコ」は、内部のファンが左右50度にスイングし、大風量が10メートル先まで届く。扇風機/冷風扇/冷風扇+クーラーの3モードで、クーラー使用時の排熱を極小化している。水の気化を利用し、冷やされた空気を熱交換器(冷媒)でさらに冷却するため、消費電力も少ない。

 より強力な移動式エアコン「スーパークール」は、50メートル先まで外気温に比べて最大マイナス13度の冷風を届ける。

左から移動式エアコン「クールキャノンエコ」、移動式エアコン「スーパークール」

 エアコンの無い体育館や公共施設などの広い空間に適しているのが「移動式クーラー」。風管(ダクト)を伸ばせば、さまざまな場所で運用できる。

「移動式クーラー」

ペットボトルの液体をふわふわ、シャリシャリのかき氷に

 体内から冷やすのは、橋梁やトンネルの工事でも採用実績がある国産の業務用かき氷機「Blizzastar J(ブリザスター ジェイ)」。2025年6月25にリリースした新製品で、ペットボトルの水、ジュース、出汁など、多種の飲料をそのまま氷にする。必要なのは家庭用100V電源やポータブル発電機だけ。操作は電源を入れて上部にボトルを差し込み、背面と前面の2カ所のスイッチをONにすれば、かき氷ができあがる。ふわふわ、シャリシャリなど、氷の粗さもダイヤルで簡単に調整できる。

 かき氷店だけでなく、建設現場やイベント会場、高齢者施設、アミューズメント施設、飲食店、キッチンカーなど、熱中症対策や新感覚のスイーツ開発にも用途が見込まれる。

国産の業務用かき氷機「Blizzastar J」。体験会では即席のかき氷が参加者に振る舞われた
国産の業務用かき氷機「Blizzastar J」。体験会では即席のかき氷が参加者に振る舞われた

 同様の製品では、1日に数十キロの氷を作れる業務用製氷機、冷たい水が出る卓上式と足踏式のウオータークーラーも用意。作業員の水分補給や、氷を体に当てれば暑さが和らぐ。「一番古い熱中症対策製品の製氷機は当初、ニーズがあるか半信半疑だったが、飲料水に凝りを入れたり、氷を体に当てて暑さを和らげたり、さまざまな使い方で多くの現場で稼働している」(長江氏)。

左から業務用製氷機、ウオータークーラー
左から業務用製氷機、ウオータークーラー

 ウェアタイプでは「アイスマンベスト」を訴求。空調機能付き作業服では、外気温が高すぎる災害レベルの酷暑では利きが薄くなるが、氷水が循環するなら冷却効果が見込める。利用手順は、背中のタンクに冷水150mlと凍らせたペットボトルか氷を入れると、効率よく冷水を作り出す。凍らせたペットボトルや氷の代わりに、専用のチャージボトルを3本用意すれば、計9時間の冷却時間が確保できる。

「アイスマンベスト」
「アイスマンベスト」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る