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北海道根釧地区に乳製品の新工場を建設、生産体制の再編で安定供給を図る:工場ニュース
明治は、北海道根釧地区に新工場を建設し、生産体制を再編する。2027年3月に生産を開始する予定で、それに伴い西春別工場と本別工場は生産を中止する。
明治ホールディングスは2023年12月6日、子会社の明治が北海道根釧地区に新工場を建設し、生産体制を再編すると発表した。道内の西春別工場と本別工場の老朽化対応が目的で、乳製品の安定供給や国内外への事業拡大などを図る。
北海道標津郡中標津町に建設予定の新工場は、敷地面積が23万258m2で投資額は約480億円。生産品目は脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、乳たんぱく質、クリーム、バターなどで、生産能力は生乳換算で年間43万トンとなり、将来的には同50万トンへの増強を想定する。
また、IoT(モノのインターネット)や自動化設備などの導入により、省人化と省力化を追求する。併せて、CO2排出量と地下水の揚水量の半減などで環境性にも配慮する。
西春別工場ではバター、クリーム、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳を、本別工場ではクリーム、脱脂濃縮乳を生産している。しかし両工場は、操業開始から50年以上が経過しており、建屋や生産設備の老朽化対応が必要となっている。新工場の建設を含む生産体制の再編により、コア事業の強化と成長、海外輸出を含めた需要拡大に取り組んでいく。
新工場は2024年4月に着工、2027年3月に生産を開始する計画で、西春別工場は2027年3月、本別工場は2027年9月に生産を中止する予定だ。
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