「建設業の倒産は上期841件、人手不足要因は全業種最多の51件」TDB全国企業倒産集計:調査レポート(1/2 ページ)
帝国データバンクの集計によると、2023年度上半期の企業倒産は全国で4208件だった。建設業の倒産は、資材価格の高止まりや人手不足を要因に全業種中で3番目に多く、前年同期の622件から841件に増え、35.2%増となった。
帝国データバンクは2023年10月10日、2023年上半期(2023年4〜9月)の企業倒産件数(負債1000万円以上の法的整理が対象)について集計し、分析した「全国企業倒産集計2023年度上半期報」を公表した。
倒産集計によると、2023年度上半期の倒産件数は4208件(前年同期3123件、34.7%増)で、上半期としては2年連続で前年を上回り、4年ぶりに4000件を超えた。負債総額は1兆5868億3600万円(前年同期1兆7657億9500万円、10.1%減)。前年同期から減少したものの、「パナソニック液晶ディスプレイ」や「ユニゾホールディングス」などの大型倒産が相次いだこともあり、上半期としては10年ぶりに2年連続で1兆円超となった。
建設業は2年連続で前年を上回る
業種別にみると、上半期としては2008年度以来、15年ぶりに全7業種で前年増。建設業は3番目に多く、前年同期の622件から841件に増加し、35.2%増。資材価格の高止まりや人手不足が続く建設業は、上半期では2年連続で前年を上回った。
建設業の中でも、「内装工事」などの「職別工事」は同249件から384件と増加が目立つ。
全業種を対象にした倒産主因別では、「販売不振」が3312件(前年同期2339件、41.6%増)で最も多く、全体の78.7%(対前年同期3.8ポイント増)を占めた。「業界不振」(前年同期31件→40件、29.0%増)などを含めた“不況型倒産”の合計は3377件(同2382件、41.8%増)。前年同期からの増加率は、2000年度以降で初めて40%を超えた。
また、「その他の経営計画の失敗」(前年同期136件→152件、11.8%増)は3年ぶりに前年同期よりも増えた。「経営者の病気、死亡」(同140件→138件、1.4%減)は前年同期を下回ったものの、上半期としては6年連続で100件を超え。
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