マンション管理で鍵貸し出しを無人化するパナソニック EW社の新サービス:製品動向(1/2 ページ)
パナソニック エレクトリックワークス社は、マンション管理会社の業務効率化と省人化を後押しする管理IoTサービス「モバカン」を首都圏エリアを対象に2022年10月に提供開始する。モバカンは、専用システムの「物件別ダッシュボード(管理画面)」と各住戸に設置されているインターフォンや管理会社のモバイル端末、スマートキーボックスを連携させることで、管理業務を効率化する。
パナソニック エレクトリックワークス(EW)社は、マンション管理会社の業務効率化と省人化を後押しする管理IoTサービス「モバカン」を首都圏エリアを対象に2022年10月に提供開始する。提供に先立ちオンラインでモバカンの記者発表会を同年6月8日に開いた。
会場では、パナソニック エレクトリックワークス社 エナジーシステム事業部くらし空間イノベーションセンター コアビジネス推進室 室長 川勝正晴氏と小久保隆弘氏が、国内のマンション市場における動向やモバカンの機能について説明した。
専用システムやインターフォン、管理会社のモバイル端末を連携
現在、国内のマンション市場では、新築物件の開発が積極的に行われているが、中古マンションの戸数(マンションストック)も年々増えており、2000年の368.7万戸と比較すると、2022年は675.3万戸で約1.8倍に増加している。
川勝氏は、「マンションストックの売買件数は、2020年は2万5000戸だが、2025年には3万5000戸に達すると見込まれている。さらに、2022年4月に政府が改正マンション管理適正化法を施行したことで、物件が増加している中古マンションは、今まで以上に適切な管理が求められる時代になった」と話す。
続けて、「しかし、マンションの管理業界では、管理員の高齢化や人材不足、人件費の高騰、離職率の高さが問題となっており、マンション管理を効率化するデジタルツールが必要とされている」と補足した。
そこで、パナソニック エレクトリックワークス社は、管理業務を省人化するモバカンを開発した。モバカンは、専用システムの「物件別ダッシュボード(管理画面)」と、マンションの各住戸に設置されたパナソニック製のインターフォン「マンションHAシステム Iシリーズ Clouge」と「マンションHAシステム Dシリーズ Windea」や管理会社のモバイル端末、スマートキーボックスを連携させることで、業務負担を大幅に減らし、その先には管理員1人での複数棟の管理が実現する。
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