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京都府のビルで混雑状況を可視化するシステムを用いた実験を開始、ミライト・ワン導入事例

ミライト・ワンは、京都府京都市にあるオフィスビル「京都リサーチパーク 10号館」の飲食店に、リアルタイムに混雑状況を解析するAIと米国・デトロイトに本社を構えるWaitTime製の混雑状況可視化システム「WaitTime」を導入し、店舗の混雑を見える化して、利用する時間帯を変更するなどの行動変容をユーザーに促す実証実験を行っている。

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 ミライト・ホールディングスのグループ会社であるミライト・ワンは、京都ビッグデータ活用プラットフォーム※1が支援するスマート街区WG※2の実証実験で、AIでリアルタイムに混雑状況を解析し、混雑状況を可視化するシステム「WaitTime」を活用した実証実験を2022年6月16日に開始した。

※1 京都ビッグデータ活用プラットフォーム:京都府と京都スマートシティ推進協議会や京都産業21で構成する官民プラットフォーム。

※2 スマート街区WG:京都ビッグデータ活用プラットフォーム会員などから多様なアイデアを募り、新しいプロジェクトの創発とプロジェクトを実行するメンバーシップを構築し、各補助金の申請を行い、具体的なPoCの実施や実践を目指す。

WaitTimeと連携したクーポンを発行

 WaitTimeは、米国・デトロイトに本社を構えるWaitTime製の混雑状況可視化システムで、店舗側に混雑状況を日々知らせるレポート機能があるため、混雑状況を分析することで店内オペレーションの最適化など、サービスの品質向上にも役立つ。

 今回の実証実験では、京都府京都市にあるオフィスビル「京都リサーチパーク 10号館」の1階にあるフードサロン「GOCONC」にWaitTimeを設け、スマート街区WGに参画する企業と連携して、混雑状況を京都リサーチパークの敷地内に設置された次世代型のスマートサイネージとスマートフォンにリアルタイムに配信する。


今回の実証実験の状況 出典:ミライト・ホールディングスプレスリリース

 これにより、京都リサーチパークをフィールドに、混雑状況の可視化やクーポン配信による行動変容の実証を2022年12月末まで実施する予定だ。

 具体的には、京都リサーチパークは、500社の企業が入居し、6000人のビジネスマンが働く場で、GOCONCは、食事や打ち合わせ、イベントなどにも利用され、時間帯や曜日によって混雑するため、実証実験では、WaitTimeで可視化した混雑状況をサイネージやスマートフォンにリアルタイムに配信し、ユーザーが店舗を訪れる前に混雑状況を把握しやすくして、利用する時間帯を変更するなどの行動変容を促す。

 さらに、デジタサイネージやスマートフォンで、WaitTimeと連携したクーポンを発行できるようにする。クーポンは、サイネージ、スマートフォンともに画面に表示される混雑状況の下部に映し、クーポンの内容(テキスト文)は店舗側で簡単に変えられる。

 加えて、クーポンを表示する日時や期間も店舗側で設定が可能で、WaitTimeの混雑状況と連携して「空いているときだけクーポンを表示する」といった自動表示も行える。また、混雑状況に合わせて割引サービスなどのクーポンを発行し、空席の多い時間帯の集客から、特定の飲食物にクーポンを発行することで、購入率を向上させ、フードロス対策にも使える。

 今後は、MODEが提供するセンサーシステム「MODE Sensor Cloud」やNTTコミュニケーションズが運用しているデータ利活用基盤「Smart Data Platform for City」と今回のシステムを連携し、複数の人流データを活用して施設利用者の利便性向上を目指していく。

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