建設業のGDPに関する国際比較「世界1位の中国は10年連続で大幅増」:建設業の人材動向レポート(43)(1/3 ページ)
本連載では、ヒューマンリソシアが運営する「建設HR」が独自に調査した建設業における人材や市場動向について、さまざまな観点で毎月レポートを発表している。今回は、建設産業を生産面から見た建設業のGDPについて、主要6カ国の違いを分析している。
本連載では、ヒューマンリソシアが運営する「建設HR」が独自に調査した建設業における人材や市場動向について、さまざまな観点で毎月レポートを発表している。今回は、建設業のGDP(Gross Domestic Product)※1について、日本、米国、ドイツ、中国、インド、韓国の主要6カ国を比較する。
※1※GDP(Gross Domestic Product):一定期間内に国内で新たに生み出された財やサービスの付加価値の総額であり、国内の経済活動の水準を表す指標
主要6カ国の建設業の実質GDPは中国が最も大きい
United Nations(国際連合)の「National Accounts - Analysis of Main Aggregates 」のデータから、2020年における建設業の実質GDPについて、日本、米国、ドイツ、中国、インド、韓国の6カ国をみると、最もGDPが大きいのは中国の9803億USドルだった(図表1)。次いで、米国の7474億USドル、日本が2324億USドル、インドが1930億USドル、ドイツが1493億USドル、韓国が779億USドルの順。GDP総額では世界2位である中国が建設業のGDPでは世界1位となっている。
【図表1 主要6カ国における2020年の建設業の実質GDP】 出典:United Nations(国際連合)の「National Accounts - Analysis of Main Aggregates」より建設HR 編集部が作成
建設業のGDPがGDP総額に占める割合をみると、最も高いのはインドで7.3%。次いで中国が6.7%、日本が5.3%、韓国が5.2%、ドイツが4.8%、米国が3.9%となり、中国とインドでは国内経済に占める建設業の割合が高いことが分かる(図表2)。
【図表2 建設業の実質GDPが総GDPに占める割合】 出典:United Nations(国際連合)の「National Accounts - Analysis of Main Aggregates」より建設HR 編集部が作成
日本:建設業の実質GDPは、復興需要を背景に増加傾向
建設業のGDPの推移をみると、日本では2013年に東日本大震災からの復興需要などを背景に大幅増加し、2017年まで増加傾向が続いたが2018年、2019年と2年連続で前年割れとなった。2020年は増加に転じて2424億USドルとなり、対2011年比では18.9%増加していることが分かった(図表3)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.