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ユーザーと開発者が一体で“空気質”の検証を行う、パナソニック初の実験型施設「AIR HUB TOKYO」IAQ「室内空気質」(1/2 ページ)

パナソニック 空質空調社は2022年6月1日、東京・日本橋に、非住宅空間における空気質の課題解決に特化した実験型施設「AIR HUB TOKYO(エアハブトーキョー)」を開設した。先立つこと同年5月25日には、同施設のプレス向け見学会を開催。空調、換気、除菌機能などを一体化した「業務用空質空調連携システム」の最新設備はもちろん、独自技術によって快適性と静音性を兼ね備えた空間づくりなど、顧客ニーズに寄り添う多彩なソリューションを紹介した。

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 パナソニック 空質空調社がオープンした実験型施設「AIR HUB TOKYO」では、いわゆる空質7要素と呼ばれる温度、湿度、清浄度、気流、除菌、脱臭、香りを最適に制御した最新設備を多数設置。快適な空間を来場者に直接体験してもらい、ユーザー目線で課題を解決するソリューションをともに開発していく施設となっている。

数カ月単位で空調設備が切り替わるユーザー目線の実験型施設

 コロナ禍によって、室内の空調管理が重視されつつある昨今。公共空間や商業施設などの非住宅空間でも、温度、湿度、清浄性といった空気質の向上が求められている。また、不動産オーナーや施工業者にとっては、それら空調機器の施工性やメンテナンス性なども重要な要素といえよう。

 AIR HUB TOKYOは、非住宅空間でありながら、空質、空調機能を連携させた最新機器、心地良さなどの効果を数値化できるソフトウェア、その後のメンテナンスをも容易にするサービスまでを網羅した体験型の実験型施設。設備は今後、数カ月に一度のペースで切り替えられていく予定だ。時流に合わせて最新設備を取り入れつつ、事業性の検証が行われていく。

 パナソニックホールディングス 執行役員 デザイン担当 臼井重雄氏は、「AIR HUB TOKYOの施設テーマは『デザイン起点で顧客共創』。単に空調機器を提供するだけにとどまらず、空間デザインにもこだわって設計している」と話す。ユーザーとともに体験しながらアイデアや課題点を出し合い、ニーズに応じたソリューション開発を推進する場として運営させていきたいと力を込める。

 同施設の設計・デザインを手掛けたのは、これまで主に住空間での空質・空調整備を事業の柱としていたパナソニック 空質空調社。長年にわたり培ってきた空調ノウハウや商品づくりの強みを生かし、新たに非住宅空間でも事業領域を拡大させた形だ。「空調設備はもとより、内装を含めた空間づくりの細部に至るまで、当社のデザイン部門が全て行っている」と、同社デザインセンター所属の木原岳彦氏は胸を張る。


パナソニック 空質空調社 デザインセンター 木原岳彦氏

 そして今回取り入れられた最新の設備は、2022年4月にリリースされたばかりの「業務用空質空調連携システム」だ。空調機の温度調節機能のほか、独自の熱交換気ユニットによって、換気、除菌、加湿、脱臭を一体化させた機能を持っている。さらに、システムの構造を見やすくするため、施設の天井部はあえてスケルトン仕様を採用。施工・メンテ検証スペースも用意し、実際に空間を五感で感じつつ、設置時の機能性や点検のしやすさまで、来場者とスタッフがその場で議論できる空間を構築している。


天井部はスケルトン仕様で、システムの構造が分かりやすくなっている

見学し、設備を体験しながら、疑問点や改善点をその場で検証

 来場者と同社デザイナー、プランナー、技術者などが意見交換するためのワークショップスペースも完備。ここではシステムの仕組みを解説してもらえるのはもちろん、機器に触れただけでは分からなかった疑問について、開発者と直接コミュニケーションを取りながら検証や実験ができる。既に不動産オーナーや施工業者など、50社以上の企業や専門家から施設についての問い合わせも寄せられており、協業に向けて具体的に動き出している案件もあるという。


開発者たちと闊達(かったつ)な議論ができる「ワークショップスペース」

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