三井不が東京ミッドタウン八重洲でロボを用いたデリバリーサービスを導入、Uberにも対応:ロボット(1/2 ページ)
三井不動産は、東京都中央区八重洲2丁目で開発が進められている複合施設「東京ミッドタウン八重洲」に、デリバリーロボットや清掃ロボット、運搬ロボットを用いたサービスを導入することを発表した。オフィスビルでロボットを用いたフードデリバリーサービスを行うの国内初だという。東京ミッドタウン八重洲でのサービス開始に先行して実証実験を、Uber Eats Japanを含むパートナー企業とともに、東京都中央区の複合施設「日本橋室町三井タワー」にある三井不動産のオフィス内で実施した。
三井不動産は、八重洲二丁目北地区市街地再開発組合の一員として、東京都中央区八重洲2丁目で開発を進めている複合施設「東京ミッドタウン八重洲」で、デリバリーロボットや清掃ロボット、運搬ロボットを用いたサービスを導入することを2022年4月22日に発表した。
同日には、東京都中央区の複合施設「日本橋室町三井タワー」で記者発表会を開いた。会場では、三井不動産 ビルディング事業部 山口周平氏が、東京ミッドタウン八重洲に導入予定のロボットサービスについて説明した後、ロボットサービスの先行体験会が行われた。
合計19台のロボットを導入
三井不動産の山口氏は、「東京ミッドタウン八重洲は、複合施設のブランド“ミッドタウン”で3施設目となり、“東京”駅八重洲口の前に位置する。建物は地下2階/地上45階建てで、地下2階はバスターミナルとなり、地下1階〜地上3階は商業ゾーンで、地上4〜5階は屋外テラスと交流施設を設け、地上7〜38階はオフィスエリアで、地上39〜45階には日本初出店のブルガリホテル東京が入居する」と話す。
続けて、「今回の施設では、“リアルエステート・アズ・ア・サービス”をテーマに掲げ、ロボットを使用したサービスを導入する。しかし、ロボットの導入に当たって、ロボットをスムーズに垂直移動と水平移動をさせることが困難だった。解決策として、垂直移動に関しては、施設内のエレベーターとセキュリティドアをロボットと連携し円滑な移動を実現する。水平移動については、建物内に設置する大半のドアを自動ドアとし、問題を解消する見込みだ」と補足した。
東京ミッドタウン八重洲で導入するロボットは、中国の香港に本社を構えるRice Robotics製のデリバリーロボット「Rice」が6台、パナソニック製の清掃ロボット「RULO Pro GRS2M」は8台、Doog製の運搬ロボット「THOUZER」は5台。
Riceは、自律走行型の屋内配送ロボットで、荷物の配送だけでなく、顧客の先導と案内にも使える。さらに、人と協調して働くことを前提に設計されており、人との衝突を回避し、障害物を避ける機能を備えている他、エレベーターと連携することで、異なるフロアに荷物を届けられる。
「東京ミッドタウン八重洲では、Riceがオフィスロビーで配達員から荷物を受け取り、オフィスワーカーに届けるサービスを導入する。作業手順は、まずオフィスワーカーがスマートフォン用の専用アプリで、建物内のRiceを予約した後、宅配サービスを利用して食料品などを注文する。次に、宅配サービスのスタッフがビル内に到着し、ロビーに待機しているRiceに品物を格納。続いて、Riceが自律走行でエレベーターに乗り、指定された階へ移動し、オフィスワーカーに品物を届けた後、専用の充電ステーションに戻る」(山口氏)。
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