mixpace×BIM 360のセミナーレポート、連携機能や関東地整などのAR活用事例:XR(1/3 ページ)
ホロラボが開発し、SB C&Sが販売するBIMモデルを手軽にAR/MR化する「mixpace」と、クラウドサービス「BIM 360」が連携した。双方の連携により、BIM 360上で管理するBIMモデルをシームレスにAR/MRデータへと変換できるようになる。その詳細な機能について、2021年11月に開催されたオンライン製品説明会を通してレポートする。
WebアプリでAR/MRデータに変換するmixpace
mixpaceは、3DCADやBIMのソフトウェアで作成した設計データを自動的にAR/MR用データへ変換し、「Microsoft HoloLens 2」やiPadなどのデバイスで表示する建設業/製造業向けの「見える化」ソリューション。
mixpace販売会社のSB C&S 遠藤文昭氏によれば、mixpaceを用いることで誰でも分りやすい簡潔な手順で、3D/BIMデータをAR/MR対応デバイスで確認が可能な3Dモデルに変換し、AR/MR技術でリアル空間にバーチャルなオブジェクト(3次元モデル)を重ね合わせることで、レビューや検証、デモなどに活用できるのだという。
ここ数年、建築分野ではBIMの導入が進んでおり、設計・施工から、維持管理までに至る建物のライフサイクルにおける各フェーズで、BIMモデルに集積されるさまざまなデータの活用が広がりをみせている。なかでも、施工現場ではBIMモデルを見せるための手法として、iPadに代表されるタブレット端末やHoloLens 2などのスマートグラスといったARデバイスの利用に注目が集まっている。現場に各種デバイスを通して、BIMモデルを実寸表示することで、着工前の初期段階から、工事内容に関する現場職員の理解を深めたり、完工物とBIMモデルを重ねて表示して施工後のチェックすることにも役立てられる。
こうした建設業界でのAR需要の高まりを受け、mixpaceの前身となる「AR CAD Cloud」のプロトタイプが完成したのは2016年。2年後には、SB C&Sとホロラボが業務資本提携し、翌2019年からmixpaceのサービスが開始した。
2020年には「HoloLens 2対応版」、2021年にはMicrosoftのクラウドレンダリングサービスと連動した「mixpace Remote Rendering」が登場。そして、同年10月に発表された機能追加がBIM 360との連携となる。遠藤氏は、mixpaceの対応3Dファイル形式として、建設分野で一般的なIFCやRVT、DWGなどの全14種を紹介し、建設分野でのmixpaceの対応力を強調した。
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