土地所有者と事業用地を探す事業者をつなぐ、三井不動産リアルティの新サービス:産業動向
三井不動産リアルティは、土地所有者と事業用の土地などを探す事業者をつなぐ土地活用サービス「ALZO」を提供している。今後は、2021年度中に、ALZOの提携企業を150社にすることを目指す。
三井不動産リアルティは、土地所有者と事業用の土地などを探す事業者をつなぐ土地活用サービス「ALZO(アルゾ)」を2021年8月5日に開始した。
多岐にわたる事業者約70社と提携
同社が運営する駐車場事業「三井のリパーク」で、所有者から土地に関して相談された際に、土地の立地や面積、形状などを理由に、駐車場としての活用を提案できないケースが多くあった。
そうした場合は、三井不動産リアルティではこれまで、営業担当者が個々に駐車場以外の土地活用を提案してきた。そこで、賃貸として土地活用を希望する顧客のニーズに応えるため、新サービスのALZOをスタートした。
ALZOでは、まず、土地所有者に対し、面積などの基本情報、建築の希望有無、既存施設の利用状況、希望契約年数などのヒアリングを行う。次に、三井不動産リアルティが、賃借された土地などで事業を行う企業向けに開発した専用Webサイトに、所有者の土地情報を登録する。
また、事業用の土地などを探している企業は、ALZOの専用Webサイト上に登録された情報の検索と土地の所有者にその土地を用いた事業提案「提案オファー」が行える。加えて、情報登録、提案オファーのとりまとめ、土地所有者への提案内容の報告、提案面談、交渉、契約が可能で、三井不動産リアルティの担当者による総合的なサポートやアドバイス(賃貸仲介)により、安心・安全な取引が可能となる。
三井不動産リアルティは、第1弾として1都3県でALZOの提供を開始し、全国の主要都市にも順次展開する。2021年8月5日時点では、小売店、飲食店、シェア農園、シェアサイクル、中古車ディーラー、洗車、ガソリンスタンド、コインランドリー、コンテナ・ストレージ、スポーツジムなどの多岐にわたる事業者約70社と提携した。
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