ダイキン工業が265nmの深紫外線で集塵フィルターを除菌する空気清浄機を開発:製品動向(1/2 ページ)
ダイキン工業は、除菌効果が高い265ナノメートルの深紫外線を放出できる高出力深紫外線LED「KLARAN」を搭載した「UVC LED ユニット」とストリーマ技術を備えた「ストリーマユニット」で、集じんフィルター「抗菌 HEPA フィルター」で捉えた菌とウイルスを抑制する空気清浄機「UVストリーマ空気清浄機」を開発した。今後、店舗やオフイス教育施設、クリニック、幼稚園、保育園、福祉施設の小空間をメインターゲットに「UVストリーマ空気清浄機」を訴求する。
ダイキン工業は2021年3月1日、同年4月26日に発売する「UVストリーマ空気清浄機」のオンライン記者発表会を開いた。
会場では、ダイキン工業 常務執行役員 空調営業本部長 舩田聡氏と空調生産本部 商品開発エグゼクティブリーダー 主席技師 小泉淳氏が、空気清浄機市場の動向やUVストリーマ空気清浄機の開発経緯と機能について説明した。
2020年度は空気清浄機市場の総出荷台数が300万台超え
ダイキン工業の船田氏は、「2020年度は、空気清浄機市場の総出荷台数が300万台を超え、過去最高の値を記録すると想定している。また、内閣府が発表したデータによれば、2019年時点で、空気清浄機の普及率は39.3%にとどまり、1世帯の保有台数は1.37台であるため、まだマーケットは成長する余地がある。さらに、店舗やオフィス、教育施設、クリニック、幼稚園、保育園、福祉施設などで空気清浄機の導入が進んでいることから、空気清浄機市場は、2021年度も300万台以上の需要があると想定している」と業界の動向に触れた。
続けて、「2020年4月〜2021年1月における空気清浄機市場の出荷台数は前年比181%だったが、当社は同比209%の出荷台数となり、業界の需要を上回った。要因は、当社独自の空気清浄技術“ストリーマ※1”を搭載した空気清浄機の販売が好調だったからだ。なかでも、1台で空気清浄と湿度のコントロールが行える“うるるとさらら空気清浄機”は前年比300%を超える出荷台数となった。今後は、緊急事態宣言の解除に伴い、事業活動と人の往来が活発になり、業務用空気清浄機のニーズが伸長すると予測している。とくに、窓が無い応接室と会議室やシェアオフィス、店舗の個室、ワクチン接種会場など、小空間に向けた空気清浄機の需要が拡大すると予想している。こういったニーズを踏まえて開発したのが、小空間の設置に適したUVストリーマ空気清浄機だ」と付け加えた。
※1 ストリーマ放電により有害物質を酸化分解する空気清浄化技術。
UVストリーマ空気清浄機は、従来機と同様にストリーマ技術を搭載している他、旭化成のグループ会社Crystal ISが製造する高出力深紫外線LED「KLARAN」と集じんフィルター「抗菌 HEPA フィルター」を備えており、ストリーマ技術とKLARANで抗菌 HEPA フィルターが捕捉した菌とウイルスを素早く抑制する。
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