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大和ハウスとヤマト科学がニューノーマル時代のDXを議論、未来の働き方を照らすAECセミナーオートデスク織田社長「ITは道具ではなく、もはや共同設計者」(2/5 ページ)

2019年4月から段階的に施行された働き方改革関連法を受け、場所にとらわれない新しいワークスタイルが身近になったことに加え、新型コロナウイルス感染症が世界の至る所で影響を及ぼし、with/afterアフターコロナ時代の新しい生活様式が生まれ、建設業や製造業などあらゆる産業の働く環境は一変した。この急激な変化に対応するためには、デジタル変革にどう取り組むかは、業種や業界を問わずもはや不可避の課題となっている。

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デジタルプラットフォームへの移行は不可欠


Autodesk Foundation 事務局長/エグゼクティブディレクター ジョー・スパイカー氏

 次のAutodeskのプレゼンテーションでは、Autodesk Foundation(オートデスク基金)の事務局長/エグゼクティブディレクターを務めるジョー・スパイカー氏が登場。スパイカー氏は「未来の働き方」のテーマで、テクノロジートレンドに言及しつつ、課題解決のためのツール群について説明した。

 ここ数年は、IoTやセンシング技術の発達により、データの取得が容易になっただけでなく、集積したデータを解析し、ロボット/RPA、デジタルツイン、VR/ARなどへの活用も広がりをみせている。スパイカー氏は、「テクノロジー変化の中で成功するためには、デジタルプラットフォームの移行は欠かせない」と語る。

 デジタルプラットフォームの移行は、クラウド化を意味し、Autodeskでもより多くのツールとサービスをクラウドのサブスクリスクリプションへとビジネス形態を変化させている。クラウドのメリットは、膨大なデータをリアルタイムで高速処理し、例えばセンシングで集めた各種データを基にして、ロボットのスムーズな動作処理などにも役立てられる。

 また、クラウド環境が整うことで、現場以外でのテレワークが実現し、地理的制約に捕らわれずに従業員を確保でき、オフィススペース縮小によるコスト削減、生産性の向上にもつなげられる。ただテレワークには、オンラインで他のソフトウェアとのコラボレーションが不可欠となるため、Autodeskでは競合他社とのプラットフォームとの統合も行っている。


他社のプラットフォームとのコラボレーション

 スパイカー氏が一例として挙げたのが、AutodeskのCIMモデリングソフト「InfraWorks」と、Erisの地理空間情報ソフト「ArcGIS」との連携。海面上昇のインフラへの影響を可視化し、洪水の浸水状況や堤防決壊などがシミュレーションできるという。「日本は世界でも5番目に海岸線の長い国。海面上昇の懸念からも、既存の洪水分析を補完するこうしたツールは役立つはず」。


「InfraWorks」と「ArcGIS」の連携による洪水シミュレーション

3Dモデルの洪水シミュレーション

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