調査リポート
建設業で65歳以上は過去10年間で急増、全産業で4番目に高齢化が進む:産業動向(2/2 ページ)
ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2020年10月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、建設業における高齢化の進展について現状を分析している。
建設技術者数は35万人で推移は横ばい
建設技術職の雇用動向では、2020年8月の建設技術者数は35万人(同106.1%)と7月と同数。前年同月比でみると3カ月連続で増加した。
ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月よりも1.03 ポイント低い5.78倍となった。前年同月を下回ったのは、7カ月連続のこと。
有効求人数は前年同月比94.6%、新規求人数は同94.0%で、ともに8カ月連続で前年を下回り、建設業各社の求人意欲は低下傾向が続く。一方、有効求職者数は同111.5%となり、3カ月連続で増加している。
建設技能工の雇用動向については、ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.38ポイント低下して5.35倍となり、6カ月連続で前年同月を下回った。
有効求人数は前年同月比99.4%と8カ月連続で前年同月を下回り、新規求人数も同98.6%と前年同月を下回ったが先月に比べて低下率は小さくなってきている。
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