withコロナに“地方工務店”はどう向き合ったか?旧態とITのハイブリッド式で乗り切れ:A-Styleフォーラム 2020(2/3 ページ)
コロナ禍は、漠然と考えられていたIT化を一気に進める契機となり得る。茨城県下妻市に本社を置き、木材店から出発し、良質な木の家づくりにこだわる柴木材店は、対面での活動が制限されるなか、ITを使って業務をどうこなし、業績を確保したのかを講演で説いた。
非接触の「Web展示場」や「Web見学会」を企画
コロナ禍の状況下では、3密を防ぐためモデルハウスへの集客もできなくなった。これに対し、柴木材店は、「Web展示場」や「Web見学会」といったこれまでに無い手法でプロモーション活動を効率化させた。
Web展示場は、柴木材店のモデルルーム内部を閲覧者がWeb越しに見られる仕組みだ。ちょうどGoogleのストリートビューに似ており、モデルルーム内を自由に移動しながら、その周囲360度を内見できるようになっている。
柴氏は、画像のクオリティーよりも、実現可能性を重視してWeb展示場を導入したと語る。多数の画像で、実際に物件を訪れた感じを再現できるようにしたと語るが、発案から公開まで約1週間で完了したスピード感は特筆すべきものだろう。
一方のWeb見学会は、ZoomやInstagramのインスタライブを使い、オンライン上でモデルハウスの解説を行うイベント。
柴木材店は3棟のモデルハウスを有するが、このうち2棟で2020年5月と6月に「Web見学会」を開催している。いずれも、見込み客、建設中の施主、関係者などが参加し、質問なども多数寄せられ成功裡に終わった。
Pick Up記事:
★「アナログな業界で“不動産テック”を巻き起こす」、オープンハウスがAI/RPAで2.5万時間を削減
オープンハウスは、他社に先駆け、不動産業務にAIやRPA(Robotics Process Automation)を採り入れ、年間2万5700時間の工数削減に成功している。
オープンハウス 情報システム部 課長 中川帝人氏(シニアデータサイエンティスト)へのインタビューでは、オープンハウス飛躍のヒミツやなぜ住宅メーカーがAI/RPAを活用するのかを探った。
1.4倍の見込み客増を増やしたWebの秘策
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.