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エコキュートの新バージョンは災害対応を強化、スマホで遠隔操作が可能にパナソニックが考える「2020以降の街づくり」(1/2 ページ)

パナソニック ライフソリューションズ社はスマホでの遠隔操作や気象警報と連動して、全量沸き上げを行える家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機「エコキュート」の新バージョンを開発した。

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 パナソニック ライフソリューションズ社は2020年8月4日、東京都港区のパナソニック東京汐留ビルで、記者発表会を開催し、2020年10月10日に発売する家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機「エコキュート」の新バージョンを紹介した。

 当日は、パナソニック ライフソリューションズ社 課長 美馬秀夫氏やパナソニック アプライアンス社 給湯事業総括担当 渡部安司氏がエコキュートの動向や新バージョンの概要を説明した。

累計出荷台数が700万台を突破


パナソニック ライフソリューションズ社 課長 美馬秀夫氏

 エコキュートは2000年以降、住宅のオール電化を進めるユーザーの買い替えとZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の需要増加を受け、堅調に販売台数を増やしており、2020年6月時点で出荷台数が700万台を超えた。

 「通常のガス給湯機と比較して、電気消費量を約3分の1に抑えられる点や大気熱エネルギーと夜間電力の有効活用で給湯にかかる光熱費を削減した点といったエコキュートの省エネ性も消費者に評価され、多くの購入につながった」(美馬氏)。

 さらなる売り上げ拡大を目指し、タンク容量や給湯保温効率などが異なる新バージョンの全46機種は、スマートフォンアプリ「スマホでおふろ」を用いて、遠隔操作で給湯温度や浴槽に満たされた湯の温度、タンクの目盛り、使用可能な湯量を確かめられる。また、風呂の湯張りや追いだき、自動湯張り、タンクの沸き増し、沸き上げ休止設定にも応じている。


左から、「無線LAN搭載コミュニケーションリモコン」新バージョンの室外機と本体

スマホでおふろの画面

 スマホでおふろのワークフローは、スマホでおふろから送信された信号が市販品の無線LANルーターを介して、別売りされる「無線LAN搭載コミュニケーションリモコン」の台所リモコンを経由し、エコキュートに届き、入力した操作を実行する。


無線LAN搭載コミュニケーションリモコンの台所リモコン(左)と浴室リモコン(右)と

パナソニック アプライアンス社 給湯事業総括担当 渡部安司氏

 スマホでおふろは、近年頻発する自然災害を踏まえた業界初の機能「エマージェンシー沸き上げ」を備えている。エマージェンシー沸き上げは、エコキュートを設置している地域で、指定した気象警報が発令した時に、エコキュートのタンク内が湯で満水になるよう、全量沸き上げを開始する。

 対象の警報は、特別警報、警報、注意報の3種類で、警報を選択すると自動的に特別警報時も全量沸き上げする仕様になっている。

 渡部氏は、「エコキュートは災害に強い設計とした。停電時に湯が使え、断水時も非常用取水栓で湯水を取り出せ、生活用水の確保に役立つ。エコキュートの本体は以前から、貯湯ユニットの脚部を4本にすることで、震度7相当の地震に耐えられる耐震性を有す」と解説した。


「エマージェンシー沸き上げ」機能の概要

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