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パナソニックがロボティックモビリティの安全性を高める制御ユニットを開発:パナソニックが考える「2020以降の街づくり」
パナソニックは空港などの施設で使用するロボティックモビリティの安全性を高める制御ユニットの開発を進めている。
パナソニックは、「2019国際ロボット展」(会期:2019年12月18〜21日、東京ビッグサイト)に出展し、開発中のロボティックモビリティ向け安全制御ユニットをPRした。
IEC62061を取得
新ユニットは業界初となるロボティックモビリティの安全部にも使える製品で、搭載されたマイコンや2重センサーなどで、速度と衝突の監視および、故障検知の機能をロボティックモビリティに追加できる。
隊列走行や自律移動機能などを有したロボティックモビリティに、新ユニットを装着することで、空港などの大型施設において、安全に運用することが可能だという。
新ユニットは機能安全に関する国際規格であるIEC62061を2019年9月12日に取得している。IEC62061は、国際規格ISO13482の機能安全に関する要求事項の1つだ。IEC62061の認証は、日本品質保証機構が、パーソナルケアロボットに取り付けることを前提とした安全関連制御システムとして適合性を認めた。
会場では、品質保証機構 理事の浅田純男氏が、パナソニック マニュファクチャリングイノベーション本部 本部長の小原英夫氏に、IEC62061適合証明書を授与した。
小原氏は、「新安全制御ユニットにはマイコンが2つ取り付けられており、片方が故障しても正常に動作する」と解説。新ユニットを組み込んだ電動車イス「WHILL」を用い、緊急停止機能などのデモンストレーションも行われた。
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