パナソニックホームズ、独自の運営スキームで特区民泊をオープン:産業動向
パナソニックホームズは、「BON Condo Namba Nipponbashi」を12月11日に開業した。同施設は、独自の事業スキーム「インバウンド・リンクシステム」を採用し、安定経営を提案する。
パナソニックホームズは、大阪市の特区民泊 (国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)取り組みの一環として、同市中央区日本橋で「BON Condo Namba Nipponbashi(ボンコンド なんばにっぽんばし)」を2019年12月11日に開業した。
同施設は、パナソニックホームズ不動産がオーナーから土地・建物を一括借り上げの上、宿泊事業者へ転貸する独自の事業スキーム「インバウンド・リンクシステム」を採用し、安定経営を提案する。将来的には賃貸マンションへの転用を可能とする設計にしており、需要変動のリスクにも対応できるとされる。
日本橋駅より徒歩2分に立地し、地上10階建、部屋数は全54室を備える。約40平方メートルの広さを確保した客室は、キッチンやダブルベッド2台を備え、家族やグループで訪日するケースが多い外国人旅行者が最大で5人宿泊できる。全室にパナソニック製の家電製品を設置しているほか、同社の美容家電やスピーカー付きダウンライトなどを備えた客室も6室用意。全てのパナソニック製家電は無料で利用できる。宿泊利用者が、泊まる(stay)・使う(use)・感じる(feel)過程を通し「クールジャパンの空間」を体感できる提案を行っている。
近年高まるインバウンド需要への国策対応として、民泊新法などの宿泊事業関連の法令が整備される中、同社は宿泊事業のテストマーケティングを始め、多層階住宅「Vieuno」と「インバウンド・リンクシステム」による宿泊施設提案を開始。今後も需要の伸長が見込める大阪市における特区民泊をはじめ、関西においても宿泊事業を本格展開することで、さらなる成長を目指していく。
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