WTC、設計士とビルダーをつなぐ住宅キット販売プラットフォーム:産業動向
ワールドハウジングクラブは、設計士とビルダーをつなぐ住宅キット販売プラットフォーム「HOME i LAND」を2019年10月に始動。HOME i LAND出店権などが獲得できる建築設計コンペを開催する。
ワールドハウジングクラブは、設計士とビルダーをつなぐ住宅キット販売プラットフォーム「HOME i LAND」を2019年10月にサービス開始する。HOME i LAND出店権などが獲得できる建築設計コンペも開催する。
HOME i LANDとは「未来の家をシェアできる島」をコンセプトに、住宅業界における大工不足、情報不足、人工不足の問題を解決するために誕生した、WHCが運営する住宅キット販売のプラットフォームだ。住宅購入者には新開発の高性能パネル「未来パネル」を採用した、耐震性や耐熱性に優れた住宅を手頃な価格で供給する。
住宅キットは住企画住宅の販売から施工に必要な設計案や建材などをパッケージ化し、住宅業者間での共有が可能だ。これまで販売ルートの開拓が難しかった設計士、ビルダー、デザイナーは自身の設計案を全国で販売できる。一方、ハウスメーカーやビルダー、工務店はHOME i LAND内に集積された設計案を利用することで、営業から施工まで自社で完結できる利点がある。これにより適正な価格での住宅供給と確実な事業利益を確保できるとしている。
WHCでは魅力的な住宅プランを幅広く集うため、建築設計コンペ「HOME i LAND competition 2019」を2019年6月17日〜8月31日まで開催する。最優秀作品には賞金(最優秀賞50万円、優秀賞30万円、佳作10万円)に加え「HOME i LAND」への出店権とロイヤルティーの取得権を贈呈し、最優秀作品と企画者へのプロデュース支援も実施する。受賞者は自身の応募作品をHOMEiLAND内で販売し、購入された場合は作品を実際に建設する。結果発表は2019年10月中旬になる予定だ。
今後同社は国の中小ビルダーや設計士を中心とした建築従事者を対象に、HOME i LANDの活用方法などを伝える事業者向けセミナーを2019年7月より順次、全国各地で開催する。
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