ニュース
庄司建設工業の原価管理と財務会計のデータを一元化、TSOSがシステム構築
東芝ソリューション販売(TSOS)が納入構築した庄司建設工業の「工事原価管理システム」が本格稼働を開始した。システム導入により原価管理と財務会計のデータが一元化され、業務の効率化と迅速化、決算の早期化などが可能となる。
東芝ソリューション販売(TSOS)は2019年4月、福島県南相馬市のゼネコン庄司建設工業に同社が納入構築した「工事原価管理システム」が稼働を開始したと発表した。
システム構築にあたっては、原価管理と財務会計データの一元管理を目標とした。従来のシステムでは、請求仕訳データと入金仕訳データを別システムで管理。案件管理情報と受注管理データも分離していたため、余計な入力工数が発生し、スムーズな業務運用を妨げていた。
新システムでは、原価管理と財務会計データ、案件管理情報と受注管理データを自動連携させ、オペレーションを簡略化。これまで手作業で処理していた見積管理や手形管理、未請求(未入金)状況管理なども、システム化により効率化と迅速化を実現したという。
システムを一元化したことで、ファームバンキングのデータ伝送の簡略化による決算早期化やシステム保守費用の削減など、副次的な効果も生まれているとしている。
庄司建設工業の従来システムは自社開発したもので、工事の受発注や入金データのシステム化には対応できていた。しかし事業拡張に伴い、仕訳の2重入力や請求書との比較照合チェックなどの作業負荷が増大し、誤入力も増えてきたことから、今回の新システム導入に踏み切った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 建設業の生産支援クラウド「フォトラクション」、図面表示技術に関する特許出願
建設×ITのスタートアップ企業CONCORE’S(コンコアーズ)は、建築・土木の生産支援クラウド「Photoruction(フォトラクション)」の新たな図面表示機能を開発した。2017年に開発されたフォトラクションは、今では大小の建設会社をはじめ、検査会社、不動産会社など、業種・職種を超えて活用されている。代表の中島氏にフォトラクションの新機能と今後の開発方針について聞いた。 - 位置情報×動画の労務管理にリスバンド生体センサー「MEDiTAG」が連携、凸版印刷が提案する建設現場の体調管理
凸版印刷は、建設や製造現場の労務状況を分析できる「ID-Watchy(アイディーウォッチー)」に、リストバンドタイプの生体センサーを連携させた「ID-Watchy Bio(アイディーウォッチーバイオ)」を開発した。これまでのID-Watchyの位置情報と映像に加え、生体データを取得することで、現場の健康管理も行えるようになる。ID-Watchy Bioは2018年内をめどに製品化を目指す。 - 工務店が開発した図面をなぞるだけの積算ソフト
グループ内で工務店を経営している理世化学は、設計図面をスキャンしてなぞるだけで、住宅1棟分を自動積算できる「ズカラカズ(zukarakazu)」を開発した。 - BIMのデータから自動積算するサービス、建材の集中購買も支援
建築物を構成する部材などの情報を一元的に管理するBIMのデータを活用した新しいサービスが始まった。建材や家具などの商材データベースとBIMのデータを照合して、自動で積算から見積もりまでを実行できる。設計前にBIMパーツライブラリーを整備することで建材の集中購買も可能になる。 - プレキャスト前提の積算手法確立へ、コンクリートの生産性向上
公共土木工事の設計段階で、一定規模以下の施工において今後はプレキャストコンクリート製品の採用が前提となる見込みだ。先ごろ開かれた「コンクリート生産性向上検討協議会」の第7回会合でプレキャストコンクリート前提の積算手法確立について議論が交わされた。