50分間のフライトを実現したi-Construction対応の折り畳み式ドローン:第5回国際ドローン展
石川エナジーリサーチは「第5回国際ドローン展」で、i-Constructionに対応し、長時間飛行が可能な新型ドローン「Build-Flyer(ビルドフライヤー)」を展示した。
石川エナジーリサーチは、「第5回国際ドローン展」(会期2019年4月17〜19日、幕張メッセ)で、50分間の長時間飛行を実現した新型ドローン「ビルドフライヤー」を出展した。
自社開発のエンジンを搭載したヘキサコプターも展示
ビルドフライヤーは、最大50分の飛行が可能な長時間フライトを実現した機体。ペイロード(最大積載量)は5キロまでで、最大積載時には30分間の飛行が可能だ。
i-Constructionの測量・撮影用に開発したマルチコプターで、脚を水平まで跳ね上げる機構を採用しているため、撮影する際に機体の写り込みを防ぎ、撮影範囲も通常よりも広範囲をカバーし、空撮、検査、航空測量の用途に適する。
機体は軽量かつ高剛性オールマグネシウムボディーを採用し、ぶつかっても壊れにくいロバスト性に優れる。4本のアームは全て折り畳むことが可能で、現場までの持ち運びが容易。本体サイズはアームを展開させプロペラ無しの状態で、890×890×580ミリ。折り畳んだときは、555×555×580ミリ。プロペラの大きさは24.2インチ。ローター軸間直径はφ1120。バッテリーはLiPOバッテリーで22000mAh(ミリアンペア)。ビルドフライヤーの販売は、2019年3月から開始している。
石川エナジーリサーチのブースでは他に、自社開発のエンジンを搭載したハイブリッドタイプのヘキサコプター「Hybrid-Flyer(ハイブリッドフライヤー)」も紹介した。
ハイブリッドフライヤーのウリは、最長180分の長時間フライトと、12キロまでの積載を可能にした点だ。エンジンは350ccの無振動タイプで、振動による飛行阻害が生じない。オリジナルのエンジンはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の開発支援事業として開発されたもので、日本および欧州で特許取得済み。スペックは、空冷単気筒4サイクル対向4バルブ2クランク対向ピストンエンジン。排気量は350ccで、最大出力は11kW/6800rpm。ローターは32インチで、ピッチ円径は2120ミリ。
本体の材質はマグネシウム合金を採用し、軽量でありながら頑丈。アームは全て折り畳むと、1080×1220×960ミリのサイズまでコンパクト化することができる。
想定される用途としては、測量や検査業務の他、大規模農場向けの農薬散布など。散布装置はホロコーンノズル2個を備え、タンク容量は16リットルとなっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- “電線を自動追尾”しながら4K撮影、アルプスアルパインが東芝のAI画像解析を用いて関電で試験導入
アルプスアルパインは、「第5回国際ドローン展」で、関西電力、東芝デジタルソリューションズと共同で2019年2月に試験導入した送電線のドローン点検システムを披露した。 - 航続距離100キロの“垂直離着陸(eVTOL)”ドローン、デモフライトに先駆け披露
みるくるは、「第5回国際ドローン展」で、固定翼とマルチコプターを組み合わせたハイブリッドタイプの電動式垂直離着陸(eVTOL:イーブイトール)機「Wingcopter178」を初のデモフライトに先駆け、実機を展示した。 - 育成実績500人突破、「ドローンエキスパートアカデミー」パートナー企業によるプレゼンも
JUAVAC(ジュアバック)コンソーシアムは、「第5回国際ドローン展」で、「ドローンエキスパートアカデミー」パートナー企業によるプレゼンテーションを行った。 - 高精度レーザースキャナー搭載型ドローン「LS1500R」や発売に先立ち“折り畳み式”新型機など披露
enroute(エンルート)は、「第5回国際ドローン展」で3次元測量などに用いるハイエンドレーザースキャナー搭載型ドローン「LS1500R」やDJIのカスタム機などを出展した。