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球体の保護フレームで壁に“ぶつけて”撮影可、マンホールにそのまま入れる狭小空間の点検用ドローンジャパン・ドローン2019(2/2 ページ)

ブルーイノベーションは、民間ドローン専門展示会「ジャパン・ドローン2019」で、屋内点検向けドローン「ELIOS(エリオス)」の実機デモを行った。ELIOSは、スイスローザンヌに本社を置く、Flyability SAが開発した屋内の狭小空間での運用を想定した特殊ドローン。ブルーイノベーションは2018年3月にFlyability SAと業務提携を交わし、機体販売や屋内点検分野のサービスを展開している。

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通信は2.4GHzで、安定的な双方向の長距離操作が可能

 ビデオカメラ以外に、赤外線サーマルカメラも標準搭載し、目視では判別できない亀裂や内部構造の劣化を検知できる。非冷却タイプのFLIRカメラコアで、FPSは160×120pixelの毎秒9フレーム。合計垂直視野角は42度で水平視野角は56度。

 暗闇での撮影に必要なLED照明は最大28ワットで、ドローンの前部と上部、下部の計5カ所に装備。9段階調整可能で、コントローラーから遠隔で調光することができる。


床を転がして移動するケースも

 ELIOSとの通信は、2.4GHz周波数帯を利用した無線通信で行う。見通し線上で最大500メートルをカバーし、例えば、煙突内ではパイロットが地上にいる場合は150メートル以上まで上昇させられ、小さなカーブから成るトンネルでは、150メートルを超える距離を飛ばせる。ビル内では、複数の階段をフライトして昇降を繰り返すこともでき、屋内設備点検のさまざまなニーズに応じられる。


マンホール点検

マンホールへ突入する「ELIOS」

 コントローラーユニットは、プロポとタブレット、オリジナルのアプリケーションで構成。操縦者に、信号強度や相対高度、カメラ向き、照明の明るさ、露出などのテレメトリーデータとライブ映像に加えて、総飛行時間や飛行回数、バッテリー寿命、次回保守までのリミットなどの詳細なステータスも表示される。

 オリジナルソフトウェアのFlyability Inspectorは、撮影した映像をフレーム毎に振り返ることができ、SDカードのログから必要な静止画像を抽出。赤外線サーマルカメラの映像をフルHDビデオの映像に重ねてオーバレイ表示させ、より詳細な点検が行える。


狭小スペースを点検した際のフルHDリアルタイム映像

フルHDの映像に赤外線サーマルカメラ映像を重ねて表示

 ブルーイノベーションでは、ELIOSの販売プランを2タイプ用意。Aプランは、ドローン点検を内製化させたいニーズに応えるもので、機体の購入と年間保守サービス「BIケア(for ELIOS)」がセットになっている。Bプランは、年数回しか点検しない企業などに最適なメニューで、ブルーイノベーションが点検業務を代行するサービス。


「ELIOS」のデモフライト
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