免震タワー型マンションの新構法「Sulatto Tristar Tower」が、鴨川のシニア向けトライスター型マンションに初適用
三井住友建設の免震タワー型マンションの新構法「Sulatto Tristar Tower(スラット トライスター タワー)」が、千葉県鴨川市で建設されるシニアレジデンス「(仮称)パークウェルステイト鴨川計画」に実案件として初採用された。真上から見るとY字型をしたトライスター型マンションの眺望確保と、開放感ある居住空間を実現する。
三井住友建設は、免震タワー型マンションの新構法として開発した「Sulatto Tristar Tower(スラットトライスタータワー)」が、千葉県鴨川市で建設されるシニアレジデンス「(仮称)パークウェルステイト鴨川計画」に実案件として初採用されたことを明らかにした。
プロジェクトの特性に合わせ、2モデルから選択
新構法のSulatto Tristar Towerは、三井住友建設オリジナルの集合住宅設計システム「SuKKiT(スキット)」の技術を応用し、発展させたもの。Y字の形をした“トライスター型”マンションの眺望に優れ、開放感あふれる居住空間を実現する地上120メートルクラスまでの計画が可能な免震タワー型マンションの構法。
トライスター型の建物形状を生かした合理的な構造フレームにより、付加価値の高いタワー型マンションが可能になる。プロジェクトの特性に合わせた2つのモデルがある。
モデル1は、構造要素を建物中央部に集め、柱と梁(はり)の構造架構を部分的に集約したオリジナル構造フレーム「グリッドフレーム」を建物端部とすることで、住戸内を横断する梁を最少化。住戸プランニングや階層ごとのプラン切り替えなど、設計の自由度が大きく向上する。さらに、外周部は扁平梁にすることができ、ハイサッシによる明るく開放的な住戸となる。
モデル2は、建物端部のグリッドフレームと住戸境にバランス良く配置する構造フレーム(梁または耐震壁)で、住戸開口面の梁が無くなり、天井いっぱいのハイサッシによって、明るく開放的でダイナミックな眺望に恵まれた住戸が実現。眺望に優れる“トライスター型”マンションのメリットを最大限に生かせる。
「(仮称)パークウェルステイト鴨川」は、標高46mの高台に位置する22階建てのトライスター形状のマンション。3分の2の住戸からは、太平洋や前原・横渚海岸の海岸線が一望できる。
60歳以上を対象にした「シニアのためのサービスレジデンス」で、三井不動産レジデンシャルが建物を開発した後、三井不動産レジデンシャルウェルネスに建物を賃貸し、同社が老人福祉法に基づく有料老人ホームとして運営する。
企画設計とデザイン監修は浅井謙建築研究所、基本設計/実施設計/施工を三井住友建設が担当した。所在地は千葉県鴨川市浜荻字鰐口944の一部他。
構造規模は、鉄筋コンクリート造/鉄骨造で、地下1階/地上22階建て、延べ床面積約4万7423平方メートル。着工は2018年12月1日、竣工は2021年7月の予定で、総戸数は473戸となる見込み。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三井住友建設が開発した“橋梁点検”用のiPadアプリ、ペーパレスで省力化を実現
三井住友建設は、橋梁点検を対象に作業の効率化を目指すiPadアプリ「Maplet SM(Survey Maintenance)」を開発した。 - インフラ・施設などの資産管理を実現する「ISO 55001」をゼネコン初取得、三井住友建設
三井住友建設は、2019年1月21日にゼネコンとして初めて「アセットマネジメントシステム(AMS)」の国際規格「ISO 55001」の認証を取得した。 - 住戸内の“梁型ゼロ”で自由度の高い設計を可能にする免震タワー型マンションの新構法、三井住友建設
三井住友建設は、住戸内の梁(はり)型をゼロにした免震タワー型マンションの新構法「Sulatto Core-Grid Tower(スラット コア グリッド タワー)」を開発した。この構法であれば、免震に加えて、高さ2400mm(ミリ)のハイサッシによる開放感をも両立させた自由度の高い設計が可能になる。 - 免震タワー型マンションの“新構法”を33階建て実物件に初適用、三井住友建設
三井住友建設は、免震タワー型マンションの新構法「Sulatto Rotary Tower(スラット ロータリー タワー)」を東京都江東区で計画中の33階建て分譲マンションに初適用したことを公表した。