建設業での大学/大学院の新卒採用は?大卒者や女性の登用を強化:建設業の人材動向レポート(7)(2/2 ページ)
本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向をレポートする。今回は、文部科学省の「学校基本調査」から人手不足が深刻化している建設技術者の採用にとって大きなポイントになる、大学、大学院の新卒採用の動向についてみる。
女性の占める割合が20.5%に上昇
■修士卒で、建築・土木・測量技術者として就職する人は横ばい
次に、大学院(修士課程)を卒業して建築・土木・測量技術者として就職した人の推移を見ると、2012年度の3432人から多少のアップダウンを繰り返しながら、2018年度には3512人(2012年度比102.3%)となり、あまり大きな変動はない(図表4参照)。
男女別に見ると、女性の占める割合が2012年度の16.6%から2018年度には20.5%に上昇している。
まとめ
ここまで見てきたように、土木建築工学専攻の大学卒業生数はほぼ横ばいで推移しているが、大学新卒で建築・土木・測量技術者として就職する人は年々増加しており、厳しい人材不足が続く中、建設業各社が土木建築工学専攻の学生はもちろん、他の学部の卒業生についても積極的に建設技術者として採用していると考えられる。
また、土木建築工学専攻の卒業者に占める女性の比率、建築・土木・測量技術者として就職する人に占める女性の比率ともに上昇しており、土木建築工学を専攻する女性が増えていること、建設業各社が女性の採用・活用を強化していることが見て取れる。
著者Profile
ヒューマンタッチ総研(所長:高本和幸)
ヒューマンタッチ総研は、ヒューマンホールディングスの事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチが運営する建設業界に特化した人材動向/市場動向/未来予測などの調査・分析を行うシンクタンク。独自調査レポートやマンスリーレポート、建設ICTの最新ソリューションを紹介するセミナーなど、建設業界に関わるさまざまな情報発信を行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.