名古屋駅と一体再開発でリニア開業の2027年に“4線化”、201億円で犬山ホテル建て替えなども計画
名古屋鉄道は、2019年度の設備投資計画を公表した。この中で、開発事業には201億円を投じ、「名鉄犬山ホテル」の建て替えや神宮前東街区で複合施設の建設を計画を示した。また、名鉄名古屋駅を4線化するプロジェクトについても明らかにした。
名古屋鉄道(名鉄)は、2019年度の設備投資計画で201億円を計上し、「名鉄犬山ホテル」の建て替えや神宮前東街区で複合施設の建設を計画している。
名鉄犬山ホテルについては、1965年にオープンしたホテルの営業を2019年8月末で終了させ、既存建物の解体後、2021年度下期の開業を目標に「ホテルインディゴ 犬山 有楽苑」の新築工事に入る。新設するホテルは、英インターコンチネンタル ホテルズグループ(IHG)と提携し、中部圏初のインディゴブランドのブティックホテルとなる見通し。
一方、神宮前東街区の計画は、「おとなの住みたいまち」をコンセプトに、2020年度下期の竣工を目指し、2019年4月に工事着手。20店舗がテナントとして入る商業施設「μPLAT 神宮前」と、合計100戸ほどの賃貸住宅「meLiV(メリヴ/MEITETSU Living Value)」シリーズの複合施設を建設する。所在地は愛知県名古屋市熱田区三本松町。街区全体の建物規模は地上12階建て、総延べ床面積約1万3500m2(平方メートル)。
また、名古屋駅地区の街づくりと一体的に行われる名鉄名古屋駅の4線化では、駅範囲を拡張し、線路を上下2本ずつ計4線に増設し、駅のスペースを拡げる。竣工は「リニア中央新幹線」の開業に合わせて、2027年の予定。
名鉄名古屋駅地区の再開発では、名古屋駅直上の合計6棟、南北長さ約400m(メートル)のビルを、高さ約180m/全長400mの超高層30階建てビルに建て替える。対象となる建物は、名鉄百貨店本店、近鉄パッセ、名鉄バスセンター・名鉄百貨店メンズ館、ヤマダ電機LABI名古屋、名鉄レジャック、日本生命笹島ビル。
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