5つ星ホテルの国内初出店など2022年8月に街びらき、“宇都宮駅東口”の再開発概要が明らかに:再開発(2/2 ページ)
宇都宮駅東口のPPP方式で行われる整備計画の概要が明らかになった。対象敷地2.6ha(ヘクタール)に、建設費455億円を投じて、コンベンションホールや交流広場などの公共施設と、複合施設2棟や分譲マンションの民間施設を2022年8月の“街びらき”を目指して整備する。
5つ星のラグジュアリーホテル「デュシタニホテル」が国内初出店
民間の複合施設棟の一つは、27階建て、延べ床面積3万8000m2。低層の1〜5階は、北関東綜合警備保障が所有し、地元金融機関、飲食・物販の商店、保育施設、フィットネスクラブが入居する。
6階以上には、5つ星ホテル「デュシタニホテル」が国内初出店。客室数は当初の計画より、拡大して280室とする以外にも、宴会場やレストランなどの共用部の機能も追加する。ビル所有者は、カラーズ・インターナショナルが2019年3月末に設立予定の特別目的会社(SPC)で、デュシット・カラーズが運営を行う。
2棟目の民間複合施設は、14階建て、延べ床面積4万1000m2で、1〜5階に住友商事の新たなライフスタイルを提案する都市型のショッピングセンター(店舗数20ほど)、5〜14階にカンデオ・ホスピタリティ・マネジメントが運営するホテル(客室数280室)が入る。5階の一部は、実業家や経営者などの交流の場となる500m2の貸オフィスとする。
分譲マンションの土地2146m2は、市が土地を3億円で野村不動産に売却。ファミリー層やシニア世代向けの「プラウド」ブランドが北関東で初めて建設される。住戸数は3LDK80戸・4LDK30戸の計110戸を販売する。
高度専門病院は、7階建て、延べ床面積1万m2。脳神経脊髄脊椎外科サービスの脳神経外科、心臓血管内科、放射線科、麻酔科、内科を扱う、病床数100床の病院となる見通し。
この他、地区整備事業全体に関わる取り組みでは、低炭素社会の実現で、コージェネレーションシステムの導入、地下水などの自然エネルギーの一体的な活用、低炭素なエネルギー供給システムを整備する。
持続性の高いまちづくりでは、施設開業後は“エリアマネジメント協議会”を設立。テナント誘致など、街区内の課題解決に取り組み整備効果の最大化を目指す。
また、災害対策では、防災備蓄倉庫やマンホールトイレ、かまどベンチなど、災害時にも対応可能な設備を敷地内に配置する。
今後のスケジュールは、2019年1月以降にコンベンション施設の設計に着手し、同年9月には6億円をかけた上下階の移動に“サイクルコンベヤー”を採用した自転車駐車場(収容台数2500台)の建設に着工。供用開始は2022年8月を予定している。
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