東京駅八重洲一丁目東B地区の1.3ha再開発で、地上50階・高さ250mの複合施設を建設
東京都は2019年1月11日、「東京都駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合」の設立を認可した。組合は同地区内1.3ha(ヘクタール)の土地を使い、新たな大規模施設を建設するなど、市街地再開発事業に着手する。2020年度中に権利変換計画を認可し、2021年度に着工。2025年度内には建物を完成させる。
東京都は2019年1月11日、「東京都駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合」の設立を認可した。組合は同地区内1.3haの土地を使い新たな大規模施設を建設するなど、市街地再開発事業に着手する。2020年度中に権利変換計画を認可し、2021年度に着工。2025年度内に建物を完成させる。
総事業費2104億円でバスターミナルやライフサイエンスビジネス拠点
事業の名称は「東京都市計画事業東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」。中央区八重洲一丁目地内の土地1.3haが事業の対象となる。計画概要では、新たな施設の建設や公共道路の構造変更などが含まれる。総事業費は2104億円の見込み。
新たな施設の規模は、地下4階、地上50階建て延べ床面積22万9750m2(平方メートル)。高さは250m(メートル)に及ぶ。用途は、店舗、事務所、住宅、バスターミナル、カンファレンス施設、医療施設など。
公共道路の構造変更では、都道408号線を面積約10m2に隅切りする。他に特別区道中日第13号線(幅員7.0m、延長約150m)、同第285号線(幅員7.5m、延長約110m)などを整備する。
区域内には国際空港や地方都市を結ぶバスターミナルを設置し、交通結節機能を強化する。地上と地下で歩行者空間をネットワーク化するとともにバリアフリー化を実現し、鉄道の乗り換え利便性を高めるなど、切れ目のない通行を促す。
プロイジェクトでは、自立・分散で大規模な高効率エネルギーシステムも導入する。災害時にも電力供給を確保する以外にも、帰宅困難者の受け入れを行う。既存の地域冷暖房施設の有効利用や供給エリアの拡大を並行して、環境負荷低減とエネルギー利用の効率化を図る。
また、日本の産業力、国際競争力を強化する拠点としての機能も持たせる。ビジネス交流施設を整備し、日本橋で展開するライフサイエンスビジネスと連携させる考えだ。高度医療施設と連携した初期医療施設も収容することで、外国人就業者や周辺住民の利便性にも配慮する。
今回認可されたB地区の南側の隣接地には同A地区が計画中。こちらの敷地面積は約0.1haで、延べ床面積1万2200m2のオフィス・店舗などの複合施設建設を目指している。
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