自動で高さを調整する「AutoHeight」機能を搭載した次世代トータルステーション発売、ライカ:トータルステーション
ライカジオシステムズは、次世代マニュアル・トータルステーションのLeica FlexLine新シリーズ「TS03」「TS07」「TS10」を日本で発売した。新シリーズは旧シリーズと比較して、ハードウェアのさらなる品質向上を実現しただけでなく、クラウドへの対応、自動器械高測定機能、操作性の向上などの機能を追加した。
ライカジオシステムズは、トータルステーション(TS)「Leica FlexLine」の新シリーズ3機種を日本で発売した。
自動で器械高を調整する「AutoHeight」機能を搭載
新機種は、「TS03」「TS07」「TS10」の3機種。全機種でファームウェア「FlexField」を備え、ノンプリズムR500とR1000の選択が可能(TS03はR500のみ)。操作パネルには10キーを採用し、USBスティックとSDカードに対応する。
機器の耐久性も高く、泥や埃、吹き付ける雨などの過酷な状況下での使用にも耐える。IP66の防水・防じん性能を保有し、−35℃までの寒冷地での使用も想定した製品設計となっている。
TS03は、工事測量、現況測量、杭打ち作業、墨出し作業向けで、必要最小限の機能を搭載したコストを抑えたスタンダードタイプ。ソフトウェアには「Leica FlexField」が搭載され、測定値や文字の解釈が不要となり、ガイド付きワークフローと分かりやすいグラフィックスとアイコンで、シンプルな操作が可能になった。
TS07は、公共測量、応用測量、工事測量などの幅広い用途での使用を見込むミッドレンジタイプ。AutoHeight(オートハイト)機能をオプションで使用することで、自動的に高さ測定が実行され、器械高が調整される。これまで時間がかかっていた機器の設置時間が短縮されるだけでなく、測量時の入力ミスなども無くなる。
さらにオプションのモバイル・インターネット・アクセス機能を使用すれば、データをオンラインで共有したり、設計者と測量士から設計データを現場で受信することが実現する。オンラインでつながることで、ライカの提供するデータ転送サービス「Leica Exchange」などの各種サービスも使えるようになる。
ハイエンドのTS10は、i-Constructionを可能にするスペックで、3Dデータを利用した出来形管理に対応する。測量作業時に3D点群データを融合できるスキャン機能搭載TS「MS60」の点群データを取り込め、イメージング、3Dビュワー、3D測量など、新たな用途での活用も見込まれる。
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