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“環境配慮”と“施工性”に優れる放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」を開発新建材

竹中工務店は、吉野石膏と共同で、主成分の石こうに天然鉱物を添加した放射線遮蔽(しゃへい)ボード「RadBoard-X」を開発した。RadBoard-Xは、天然素材「重晶石」を用いているため、環境へ配慮しているうえ、不燃認定も取得済みで、病院などをはじめ、各種法令に対応した幅広い内装材として用途が見込まれる。

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 竹中工務店は吉野石膏と共同で、石こうと天然鉱物を混ぜた無機材料で構成する放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」を開発した。

通常の遮蔽ボードに比べ比重が1.8以上の

 RadBoard-Xは、主にγ線、X線に対して優れた遮蔽性能を発揮する内装材。放射線治療を実行う「高度先進医療施設」や「最先端研究施設」の壁・天井・床面への適用を想定している他、一般の石こうボードと同様に内装工事としての採用も見込んでいる。


開発した放射線遮蔽ボード「RadBoard-X」 出典:竹中工務店

 放射線への遮蔽性能は、従来の遮蔽ボードに比べ比重が1.8以上と高く、γ線・X線に対して高い遮断性を有する。

 素材は、石こうと、高濃度の重晶石(硫酸バリウム:BaSO4)といった天然素材で構成。市販の遮蔽材である鉛ボードなどと比較して、環境に優しい天然素材を使用しているため、分別処理をせずにリサイクルできるメリットがある。高い放射線遮蔽性能を確保しつつ、各種法令で規制されている鉛などの有害重金属を使用していないため、人と環境に配慮した内装材となっている。

 また、石こう自体にはガラス繊維を混入して補強し、表・裏面の内側それぞれにもガラス繊維の不織布を伏せこんでいる。さらに高濃度の重晶石を芯材としているため、従来のせっこうボードよりも、格段の"柔剛性"と"粘り強さ"がある。

 施工面では、一般の石こうボードの施工方法と変わらず、ガラス繊維を織り込んだ不燃材料のため、幅広い内装制限にも対応する。重ね貼りすることで、さまざまな遮蔽仕様に応じることも可能だという。

 RadBoard-Xのスペックは、寸法がT15×W910×H1820mm(ミリ)、重量は約約47kg(キロ)。曲げ破壊荷重は長さ方向で500N(ニュートン)以上、幅方向で180N以上。含水率は3%以下。ホルムアルデヒド放散量は0.1mg/L未満。

 竹中工務店では今後、γ線・X線遮蔽が要求される医療関連施設や放射線関連施設への新築・リニューアル工事に積極的に提案していくとしている。


RadBoard-X」を活用した遮蔽壁 出典:竹中工務店

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