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国内では「従業員の採用・維持」と「テナント・賃料の確保」がビル省エネ化のカギ2018年ビルのエネルギー効率に関する調査結果(3/3 ページ)

ジョンソンコントロールズは2018年11月1日、日本を含む世界20カ国1900人のエネルギー/設備管理責任者を対象に行った「2018年ビルのエネルギー効率に関する調査結果」を発表した。調査結果によると、ビル省エネ化を推し進める要因とされたのは、ビルで働く社員の満足度につながる「従業員の採用・維持」と、「テナント・賃料の確保」だった。グリーンビル認証を取得など、ビルに付加価値をつけることが求められている。

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スマートシティーの理想像とは?


グローバルサスティナビリティ担当バイスプレジデント クレイ・ネスラー氏

 最後に、ジョンソンコントロールズの“ビルからスマートシティー”の考えを具現化した2つの理想像がプレゼンされた。

 一つは、米国オハイオ州で2019年のオープンに向けプロジェクトが進められているアメリカンフットボールの殿堂施設「ジョンソンコントロールズ ホール オブ フェイム ビレッジ(Johnson Controls Hall of Fame Village)」。スタジアム以外にも、病院、学校、居住施設、エンターテインメント施設など、コミュニティーが必要とする機能が集約している。敷地内のBAS、HVAC、セキュリティシステム、防火・防災システム、照明機器が統合管理され、これまでにない安全かつ快適な環境を提供する。


「ジョンソンコントロールズ ホール オブ フェイム ビレッジ」

 もう一例は、ニューヨークの高層ビルが密集している「ハドソン・ヤード再開発プロジェクト(Hudson Yards Redevelopment Project)」。ハドソン・ヤードのビル全体が一元的に統合管理され、ビル管理業務が効率化されている。ほかにも、1931年に竣工した超高層ビル「エンパイア・ステート・ビルディング」は、古いビルながらも改修により、エネルギー効率を38%改善し、改修投資はわずか3年で回収された。既存ビルに新しい技術を取り入れることで、スマートビル/スマートシティー化も可能だ。


「ハドソン・ヤード再開発プロジェクト」

 ネスラー氏は最後に、「組織は、よりスマートかつ安全で持続可能なビルを提供するため、エネルギー効率、エネルギー貯蔵、分散型発電技術の活用に高い関心を示している。ジョンソンコントロールズは、ネットゼロやレジリエンシーを実現するソリューションを長年にわたり提供してきた知見を活用すべく、AIやIoTなどへの積極的なIT投資を行っており、ユーザーの長期的なビジネス成長につながるようにエネルギー効率化やスマートビル化を支援していく」とコメントした。

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