検索
ニュース

スマホの写真から24時間以内に“BIMモデル”を自動作成、内装デザインから維持管理までを効率化BIM(1/2 ページ)

前田建設工業グループのJMは2018年11月1日、室内をスマートフォンで撮影した写真から24時間以内にBIMモデルを自動的に作成し、内装デザインから維持管理までを一元的に行える「Matabee-INSIDE(MI、マタベー・インサイド)」のサービスを開始した。最初は事業者向けに提供し、2019年前半から個人を対象に、さらに同年内に中国や韓国をはじめ、アジア地域でも展開するという。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 JMは、室内を手持ちのスマートフォンで撮影した写真から3DモデルとAutodesk Revit形式のBIMモデルを自動的に作成し、「Autodesk BIM 360 Docs」で一元管理することで、施工関係者間でデータ共有できる新サービス「Matabee-INSIDE(MI、マタベー・インサイド)」の提供を開始した。既にセブン-イレブン・ジャパンの店舗でテスト運用し、設計・施工での作業効率の向上、施工期間の短縮につながったという。

Autodesk BIM 360 Docsで、設計から竣工後のメンテまで一元管理

 通常のリフォーム工事は、構造物の計測調査作業に2人1組となってスケールを用いて採寸し、写真で記録している。この手間のかかる作業に加え、顧客のニーズを確認するための時間を含めると、施工会社にとっては契約が確定する前に大きな負担となっていた。顧客にとっても、設計・見積作業そのものが建設コストに含まれて請求されるため、コストの内訳も分かり難く、何度もシミュレーションを行えば費用が増し、クレームの要因となっていた。


Matabee-INSIDEの画面 提供:JM

Matabee-INSIDEの画面 提供:JM

 これらを解決するMIは、スマホを専用器具に取り付け、撮影したい室内に置くだけで、専用アプリによって自動的に360度撮影。画像はネットワーク経由でMIのクラウドサーバに送られ、6時間以内に2次元の平面図、12時間以内には3Dモデルが自動作成される。さらに24時間以内にRevit形式のBIMモデルに自動変換されるという流れだ。

 手持ちのスマートフォンで撮影するため、高解像度カメラやレーザースキャナーなどの専門機材や専任者は不要で、撮影からBIMデータの作成までが自動化されるため、企画から短時間でデザインや設計業務に着手できる。写真から3Dモデル/BIMデータを作成するシステムでは、“機械学習機能”を取り入れているため、複雑な構造の壁や小部屋なども正確に自動認識されるという。


撮影からBIMデータ作成までのイメージ 出典:JM、オートデスク

店舗のBIMモデル 提供:JM

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る