大和ハウス初の4事業複合プロジェクト、船橋のAGC跡地で始動:再開発
大和ハウス工業は、千葉県船橋市のAGCテクノグラス工場跡地で、大規模複合開発を進めている。プロジェクトでは、東京ドーム1.2個分の事業面積5万7456m2(平方メートル)の敷地に、商業施設、分譲マンション、戸建て住宅などを順次、複合的に整備し、2021年の完成を目指す。
大和ハウス工業は2018年10月25日、千葉県船橋市の「AGCテクノグラス中山事業場」跡地で進めている大規模複合開発の計画概要を明らかにした。
総事業費260億円を投じ、戸建・賃貸・マンション・商業施設を複合開発
AGCテクノグラス中山事業場は1966年から自動車のヘッドライト用ガラスなどを生産する工場として稼働していたが、2012年9月に生産体制再編のため閉鎖。その後、大和ハウス工業が2018年7月に、AGCと土地売買契約を締結し、土地を取得していた。
計画では、総事業費260億円を投じ、同社初となる4事業(戸建住宅・賃貸住宅・分譲マンション・商業施設)の大規模複合開発を行う。計画地の北側には、集合住宅街区として、分譲マンション(571戸・11階建て)と、賃貸住宅(低層:39戸・3階建て、中高層:225戸・11階建て)を配置。南西側には、戸建の分譲住宅街区として26区画、南側には商業施設街区を整備する。
事業面積は、東京ドーム約1.2個分の5万7456m2、敷地面積は4万7601m2。2018年8月に既に着工しており、2021年3月の全体完成を目指す。
計画地は、JR「船橋駅」まで2.5km(キロ)圏内、東武アーバンパークライン「塚田駅」まで徒歩4分の好立地。県道9号線に近く、国道464号線などの主要幹線道路にもアクセスしやすい場所。
周辺には行田公園をじめ、2012年4月開校予定の教育施設(小学校、放課後ルーム)、子育て支援施設、商業施設、「船橋総合病院」「船橋市立医療センター」といった医療施設もあるため、各住宅街区の入居にとって生活利便性が高いエリアとなっている。
大和ハウス工業では、第5次中期経営計画(2016〜2018年度)で、多様な事業リソースを生かしたた三大都市圏・地方中核都市での複合開発を推進を掲げており、今回のプロジェクトもその一環。これまでに、戸建住宅・分譲マンション・商業施設の複合開発「高尾サクラシティ(東京都八王子市)」や、商業施設・オフィス・ビジネスホテルの複合開発「(仮称)広島二葉の里プロジェクト(広島県広島市)」などを進めている。
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