2019年度に着工する“品川新駅”周辺の開発プロジェクト、4街区に5棟を計画(2/2 ページ)
JR東日本が計画している品川新駅周辺の再開発プロジェクトの概要が明らかになった。計画地9.5haを4つの街区に分けて、オフィスビル、文化施設、国際水準のマンション・ホテルなど、計5棟を新設する。
エキマチ一体化、国際ビジネス交流拠点、防災力強化など3つを掲げる
エリア全体のコンセプトは、「エキマチ一体の都市基盤形成」「国際ビジネス交流拠点にふさわしい多様な都市機能の導入」「防災対応力強化とC40が掲げる先導的な環境都市づくり」の3つを掲げる。
エキマチ一体化では、新駅前の歩行者ネットワークの起点として、新駅と街を一体的につなぐ。国際ビジネス交流拠点の顔となるデッキレベルで「新駅歩行者広場(約6500m2)」、地上レベルには新駅と周辺地域をつなぐ地域交通機能を担う「交通広場(約3500m2」を配置。駅と街全体を一体的に連結する地上・デッキレベルで合計2万m2の緑地を含めた広場空間を創出する。
また、品川新駅を抜け、線路を上空で横断して芝浦港南地区に至る歩行者専用道(延長240m、幅員11〜17m)も設置する。
エリア全体の防災対応では、災害時に1万人相当が一時滞在できるスペース、各街区で連携した災害支援機能を確保する。非常時の電力は、デュアルフューエル型非常用発電機を導入し、自営電力が停止した際にも電力を保持する。
エネルギー面では、低炭素にも資する自営電力およびCGSによる各街区への電力供給、地域冷暖房施設による熱供給を行うとともに、災害時にも電力・熱の確保が可能な自立・分散型エネルギーネットワークを構築する。未利用エネルギーの有効活用と環境負荷低減では、下水熱利用や食品廃棄物などのエネルギー回収により、未利用エネルギーの積極的な活用を推進。将来的に「東京都建築物環境計画書制度」の“段階3”を目標とするという。
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