JR東日本が鉄道施設のメンテナンスで、ドローンやロボットの実証実験を開始(2/2 ページ)
JR東日本は、鉄道施設のメンテナンスにロボットやドローンを導入して、業務効率化などの検証を始める。母体となるのは、120社を超える企業・団体が参画している「モビリティ変革コンソーシアム」。コンソーシアム内に設置された3つのワーキンググループで、ロボットの活用やスマートシティーの実現、駅からのラストワンマイルを利便化するDoor to Doorの推進にそれぞれ取り組む。
日本マイクロソフトがセンシング技術を活用して行うオフィスビルの省エネ
Smart CityWGは、2つの実証実験を行う。日本マイクロソフトが幹事を務める「センサー取得データの解析による快適性向上とコスト最適化」のテーマでは、オフィスビルを対象に、温度・湿度センサーや画像解析技術を活用。ビル利用者の温度・湿度に対する感情をデータ化し、空調設備と感情のデータを連携させ、快適な環境づくりと、使用エネルギーとコストの最適化を目指す。実証場所はJR東日本またはグループ会社のオフィスビルで、2018年10月から実験を開始する。
シスコシステムズは、「駅からはじまるスポーツのまち」として、スポーツイベント時に合わせたコンテンツをデジタルサイネージやスマートフォンへ2018年9月から配信する。JR海浜幕張駅およびZOZOマリンスタジアムの2カ所に設置したデジタルサイネージで、周辺の飲食店や小売店、スポーツチームの情報などを流し、地域商店街の活性化と、試合前後の駅混雑緩和の効果をねらう。
Door to Door推進WGは、スマートフォンアプリ「Ringo Pass」にSuicaID番号とクレジットカード情報を登録することで複数の交通手段(シェアサイクル・タクシー)利用やJR東日本管内のBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)専用道で、最終的には“自動運転レベル4”までを見据えたバス自動運転の検証などを行う。
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